マイルスの名盤
- 2015/12/07 20:43:40
マイルス・デイビスは、ジャズのトランペット奏者でモダンジャズの最初のビーバップからクール、ハードバップ、モードそして、ギルとのビックバンドにおける新たな可能性の挑戦、そして、エレクトリックといわれているロックビートから始まる新たな挑戦。マイルスの特に再発見とかいわれているものではなく、もともと発売されているレコードはすべて名盤と思っています。というより、駄作がない。それと不思議なことですが、後ほどいいとは限らない。また、一般にいわれている評論家のコメントもあまり参考にはなりません。大阪フェスティパルホールの2枚、アガルタとパンゲアは確かに後期のマイルスの傑作にも聞こえますが、彼自身の演奏ではその前のダークメイガスやゲットアップウィズイッツからはかなり緊張感から聞きやすさに変わっています。やはりビッチェスブリューは、奇跡に近いできだと改めて思わされます。マイルス自身のトランペットも素晴らしいですが、私自身高校生で初めて聞いて、何十年も繰り返し何度も何度も聞いても新しい発見があるって、すごすぎ。この後のライブのブラックビューティーも大好きなアルバム。オンザコナーは、ここ何年かでこのすごさが認識できたアルバム。とにかく面白い。この後のニューヨークでのライブは、マイルスの最高のソロが聴かれますね。でも、マイルス自身は音を慎重に選び、少ない音数で表現してきましたので、プレステッジのジャズシャイアンでのモンクとのケンカセッション、ザ・マン・アイラブやバグズグループ、そしてこの頃の最高傑作はなんといっても、ケンカ相手の名曲、ラウンドミッドナイトでしょ。そのうえ、このメンバーでのマラソンセッション4部作は、すごすぎ。DIGやラウンドミトセナイトの厳しさはないにしろ、美しいでいね。ジャズ界の最高傑作といわれている(ぼくの思い違いかな)カインドオブブルーは間違いなく、クラシックの影響をもろに受けているピアニストのビルエバンスの影響による、いわゆる洗練された美しさかな。ビックバンドでは、ギル・エバンスとのアルバム。マイルスアヘッドが大好きです。その後のスケッチオブスペインは、とても美しい世界が広がっています。話は前後しますが、マイルスの引退前の最後のスタジオ録音、デューク・エリントンに捧げた、ゲットアップウイズイッツの1曲目では、マイルスのソロは、究極の音数の少なさ。バーバーの弦楽セレナーデに通ずるものがありますね。でも、ぼく自身、1975年の大阪ライブ以降のマイルスにはあまり魅力を感じません。まあ、それまで走り続けたのですからそれもよし、ですかね。特にドラムのトニー・ウィリアムスとの演奏は大好きですね。マイルスとやっている彼が最高。ディジョネットもいいですが、トニーの方がすき。コルトレーンとエルビンとの関係みたいですね。相性ってのかな。ジャズ界きっての最高のトランペッター、クリフォード・ブラウンとマックス・ローチもいいコンビですよね。少しそれますが、エリック・ドルフィーとブッカー・リトルのコンビ、ビル・エバンスとベーシストのスコット・ラファロ、それと、完全にマイルスが追いつきませんが、パーカーと新人のマイルスの演奏もいかな。