Nicotto Town


モリバランノスケ


蛹への旅路

昨夜、何時頃とハッキリとは覚えていないが、雨が降っていた様に思う。今は、上がったようだ。厚く雲が垂れ込めている。ログハウスの窓から眺めると、我が庭森の草木樹木達は、体がしっとりと濡れた歓びを、多彩な色で表現する藝術家だ。

我がFamilyは、今、Breakfastを終えた所だ。そして
、これからは、皆んなが愉しみにしている談笑Timeに移ろうとしている。最初は、他愛もない、世間ばなしから始まった。あれやこれや、話が弾む。そんな雰囲気の中、クモ吉が語り出す。

彼 (最近、アオコが少し太った感じがする)

ほかの皆は、その言葉に誘われ、思わず改めて
アオコの体を、労るような優しい眼差しを注いでいる。(何処か悪くない?)との気持を込めて。

私は、心配そうな皆の表情を眺めながら、(心配する事は無いよ)との意味を込めて説明した。

○彼女達の種は、幼虫(アオコ)から成虫(お蝶)に成長する迄の間に、サナギと云う過程を生きなければならない。多分、その成長段階に差し掛かっているのだろう。その間は、一切、食料をとらずに、殻にこもって生きる事になる○

私の話を聴いた皆は、(そういう事なのか!)とでも言いたげな、優しい表情でアオコを見つめる。

そんな雰囲気の中で、アオコは、静かに落ち着いた声で、語り出した。

⚪皆様に、ご心配を、お掛けして申し訳ありません。私は、母からは、聞かされていました。
自分としては、初めての経験ですのでオドオドしてしまって。けれども、内心、(そうではないかしら?)と、考えていたのです・・・・・・⚪

回りの皆は、アオコの言葉を聞いて、安心した表情を見せて胸を撫で下ろしている。




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