自作駄文
- カテゴリ:自作小説
- 2024/11/05 18:59:40
入ってきた門を通り、入ってきたのとは違う道を行く。
進んで行くにつれて、セリオ殿下が緊張していくのがわかる。
そしてついに人が大勢いる市場大通りへ。
ここでは日によっていろいろな店が並び、
昼からは工芸品を扱う店が多いらしい。
大通りへ入ると、驚いてこちらを見る目とざわめきがあった。
先導していたメディオ殿下が、「すまないが通らせてもらいたい。
道をあけてもらえるだろうか」
と、触れると、「メディオ殿下…」「メディオ殿下じゃないか」
という声とともに、人垣が割れていった。
メディオ殿下、本当に国民に人気があるのね。
それとともに、「あの銀髪の人はもしかして…」
「もしやセリオ殿下?」「冷酷と噂の?」という声が聞こえてきた。
本人達は小声で話しているつもりなのだろうけど、
ざわめきが大きいので、どうしても声が大きくなる。
その声が聞こえたのか、緊張の為かセリオ殿下の体に力が入りかけたけど、
殿下は「ふぅ」とひとつ息を吐くと、周りの人に話しかけた。
「忙しくしているところをすまないが、少しの間道を譲って欲しい」と。
にこやかに話しかけるその様子に、先ほどまでと違ったざわめきが広がる。
「ちょっと、誰セリオ殿下が冷酷なんて言ったのは」
「すごく優しそう。鬼の角が生えてるなんて嘘じゃん」
その内、直接殿下に声をかけてくる人も出た。
「セリオ殿下、その方が殿下のご婚約者ですか?」
「そうだ。よろしく頼む」
殿下の言葉に合わせて、わたしも手を振ってみた。
その途端、あちこちから「おめでとうございます」の言葉が
怒涛のように押し寄せてきた。
その言葉に送られて、わたし達は市場大通りを後にした。
こんにちは。
セリオ殿下は、Let it go♪歌ってたんですか。
知りませんでしたw
>周知の事実
それはもう、跡継ぎの王子の婚約ですから、
大々的に発表されましたよ。
由緒はまあ、姫なのでww
「ばんざいばんざい」
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
「ちょっと誰?セリオ殿下がぶさいくだなんて言ったのは」
「誰だよ?セリオ殿下がLet it go♪の歌い手だって噂してたの?」
「誰?セリオ殿下は空想上の生物だって言ってたの」
婚約されていたというのは、周知の事実だったんですね。
↑
王家公認ということは、この姫も由緒ある家柄♪