20歳の思ひ
- カテゴリ:自作小説
- 2010/09/04 07:41:31
ふと、深夜に我に返った。
目線を落として、ゲームコントローラーを床に置く。
モニター画面は萌えキャラの女の子【伊集院 萌】が微笑んでいる。
まぁ、いわゆるギャルゲーって奴だ。
『あー、もう1時かぁ』
上京して2年。
1人暮らしの大学生活も大分慣れたものになった。
部屋の片付けだけはうまくならないのだけど。
『20歳の夏が終わるなぁ』
誰が答えるわけでもない独り言を口に出した。
中学生の頃は20歳になったらなんでも出来るんだろうって思っていた。
かっこいい車にのって、隣にはかわいい彼女がいて、おしゃれなお店でデート。
チープな妄想に胸を躍らせていた。
でも、実際はどうだ。
金が無いって理由で免許も取っていない。
彼女なんて、都市伝説か?って感じだ。
洋服はユニクロが一番だと自分に言い聞かせている。
『ゲームの中じゃモテモテなんだけどなぁ』
不毛なのはわかっているけど、ゲームはやめられない。
少ない小遣いと、少額なバイト代はゲームとネットで消えていく。
最近、よくつるんでいる友達の中にも、1人、2人と彼女が出来始めた。
野郎同士で夏の海でナンパでもしようぜ!
なんて出来もしない事で春にもりあがっていたのに、リアルで彼女持ちの奴が近くに出来やがった!
半分本気で友達をやめてやろうかと思った。
100%本気で彼女が欲しいって切実に願った。
ちょっとロリフェイスな可愛い顔で巨乳でツインテール、優しくて俺だけを見てくれる女の子とかいないかなぁ・・・。
『はは・・まんま、ギャルゲーじゃん・・』
ため息を漏らした。
いかん。このままだとチェリー街道を爆走してしまう。
死ぬ間際に『一度女としたかった』なんて遺言を残す事になっちまう。
猛烈な焦りが背中から体の内側に広がっていくのを感じた。
何かをしなければ!
俺自身が変わらなければ!
そのためには・・・そのためには!
よーし!
まずは、このゲームをクリアしてから考えよう。
『萌ちゃ~ん お待たせ』
床においてあるコントローラーをもってボタンを押した。
この【伊集院 萌】と噴水のある公園でデートできるまでは今日は寝られない。
こういう青春をおくっている若者が多いとおもうのですw
哀れんではいけませーん
最後のオチは、結局 人間はそんなに簡単に変われないって事です・・・かね?w
ハタチ?ハタチの夏はタバコすってましたよ?w
ムンムン?悶々?・・・な時期もまた青春だわさっ☆^^
二十歳の夏かぁ~ しゅーひは 二十歳の夏 何してたぁ?w