ある休日の遅い朝
- カテゴリ:自作小説
- 2010/09/07 08:27:13
暖かな日差しが部屋に入ってきた時間になってようやく目が覚めた。
時計を見たら10時を少し過ぎている。
昨日の酒が少し残っているのか頭がふらついた。
『おーい・・・・コーヒー沸かして・・・』
そういえば、アイツは出て行ったんだっけな。同棲半年、俺としては長かったな。
重い体を起こして、コーヒーメーカーにスイッチを入れた。
みごとに散らかった部屋をみながらアイツが出て行って一週間たったのかと実感した。
片付けるのが面倒くさいので、そのためだけにどこかで女を調達しようかと頭をよぎった。
だが、また別れる 別れないでもめるのも面倒だ。
同棲最後の1ヶ月はひどいものだったからな。
当分は1人を満喫するさ。
タバコに火をつけてゆっくりと紫煙をくぐらす。
クサイだの体に悪いだのうるさく言われないだけで健康になりそうだ。
部屋がなんだか広いなと思ったら、ドレッサーが無いことに気がついた。
そういえば、それだけはもっていくわと、いきまいていたっけ。
勝手にしろよ。どうでもいいことだ。
残念だけどこのコは置いていくわ。アナタに懐いているから・・。ちゃんとお世話してね。
アイツの声が頭に響いた。
このコ?・・あぁ あいつか。
そういや、あいつもタバコが嫌いだな。
タバコを消して、俺はベッドルームに戻った。
『おい、いつまで寝てるんだ。こっちに食事を用意してあるぞ』
こつんと頭を軽くたたいてやった。
ベッドの上でまるくなっていたトラ縞はむくっと起きて
『ナーゥ』
と一声鳴いた。
この物語の主人公はどうやら掃除や片付けが得意ではないようですね。
それでも、ネコは飼えるってギャップに萌えてください(笑)
ドラマの ひとコマみたい 続きが気になる~みたいなw