【小説】紫翼のジーナ~3~
- カテゴリ:自作小説
- 2010/11/09 14:18:49
『紫翼のジーナ』2-①話
原案:はじめあき
作者:しゅーひ
例えるなら、大きな水のベッドに包みこまれているようだ。
水のベッドのまわりには、淡い光が所々で瞬いている。
身体中の痛みや苦しみといった負の要素がすべて流れだしていく。
魂が欠片となって水のベッドに吸い込まれている。
心地いいと感覚が全身をかけぬけていった。
「いちじく星人!まって!」
自分の出した声に自分でびっくりした。
がばっと体を起こして、周りをみると慣れ親しんだ自分の部屋であることがわかった。
どうやら、夢だったらしいやっとそこで気がついた。
「おう、やっと起きたか。相変らずオマエの寝言は意味不明だな」
リンは声のした方に向きなおした。
「あれ?お師匠。おはよう。いちじく星人が私のお弁当を取っちゃったんですよ」
リンにお師匠と呼ばれた男はつかつかとリンのそばにやてきて、いきなり拳骨でリンの頭のてっぺんをガツンとなぐった。
「オマエの夢の話などどうでもよい」
「きゃぁぁ!いたいーー」
涙目になりながら手を頭をおさえる。
「ほう、痛いか、そりゃ良かったな。死んだら痛いとも感じないからな」
「う!」
「昨日、勝手に家を飛び出して何があったのかを教えてもらおう」
お師匠は、上から冷たい目線をリンにあびせる。リンは昨日の事をしぶしぶといった感じで話した。
*************
「あ、でも青い羽を持った所からはまったく記憶がないんですよ。あれ?そういえば、昨日の翼人族のヒトは?」
「オマエの向こう側に寝かしてある」
リンが振り返ると、布団の中に翼人族の寝顔があった。
「寝顔は綺麗な顔ですね。昨日の夜は邪悪な神ってこんな顔なのかなって感じでしたよ」
「まだ、若い翼人族のようだ。あちらこちら怪我があったが、薬草をぬっておいたのでじきに目をさますだろう」
「あら、結構高価な薬草つかっちゃってますね?大丈夫ですか?」
「かまわん、さっさと良くなって、さっさと出て行ってもらうつもりだ」
ところで、といってお師匠はリンの前に座りなおした。
「青い羽を手にとってからの記憶がないのか?」
「はい、なにか綺麗だなって思った事まではおぼえてますが、その後はいちじく星人が・・・」
「わかった、わかった」
そういいながら、立ち上がった師匠は木枠の窓を開け始めた。
「オマエには怪我はまったくなかったからもう起きろ。だいぶ日がたかい」
窓を開けると、やわらかな日差しと爽やかな風が部屋の中を通りぬけていった。
「あと、オマエは夜に出るなという私の言いつけを破ったので、3日は家で謹慎だ」
「えーーーーー!そんなーーーー!あさってはジュリちゃんとお出かけの約束があるのに」
「うるさい。昨日、死にそうな目にあったのはなぜなのかちゃんと考えろ。3日間、薬草についての知識を更に高めろ」
がっくり肩をおとすリン。そのままふっと翼人族の方をみると、男と目があった。
「わわわ!起きてたの?」
翼人族の男はゆっくり体を起こしながら言った。
「メスの声がうるさくて目がさめた。ところでオマエ、ここはどこだ?なんで俺はここにいる?アレからどうなんっただ?」
「そんなにいっぺんに言わないでよ。えっとここはワタシの家で、アンタは寝てて、アレ・・アレってなに?」
「だあ!メスでは話にならん。オイそこの!オマエに聞いてやるぞ。答えろ!」
勇ましく立ち上がり、ビシっとお師匠を指差している。
さっきの寝顔の綺麗な顔の面影はまったくなく、邪悪な顔になっているなーとリンは思った。
「私の名前はクロスト。昨日の戦いで傷ついたキミを介抱したものだ。お礼の代わりにキミの名前ぐらい教えてくれないか?」
リンのお師匠であるクロストは静かに答えた。
「は!俺は有色翼で水を操るものだ。水は癒しの力も秘めている。ほっておいても回復するんだよ!まぁでも後世の為に俺様の名前を知っておくは良いことかもしれん。しっかり覚えて敬え!」
リンは大きな口を開けてまくし立てるこの男をみて、なんて傲慢な奴だろうとおもった。兎に角好きになれない性格をしている。
「ジーナ!俺の名前はジーナ=トロワブルだ。愚か者どもよ、忘れないようにちゃんとメモっておけ!」
シーナと名乗るこの傍若無人な男にリンは我慢ができなくなり大声をあげる。
「ちょっとアンタ!アンタ何様のつもり?言っておくけどアンタに使った薬草は売れば20クルーはするものなのよ!お礼の一つもいいなさいよ!しかも名前一つ名乗るのにどこまで高飛車なのよ!あ~!それからアタシはリン!メスって名前じゃないのよ!」
ジーナに負けずほどの大きな口をあけてまくしたてた。
テンポがいい~♪
みんなも食いついていますが、いちじく星人に ぶはっ !!
続きが楽しみです♪
それに、意外な字が漢字だったり、ふつう漢字にするところをひらがなにしたり…
それって意図的?なんだよね~きっと。
そういうところも、読んでいて面白い(*^m^*) ムフッ
楽しみにしていたら…
第二話は、これまたテンポよく軽快な文章でコミカルな場面が繰り広げられて、本当に楽しい^^
タイトル見て分かっていたとはいえ、翼人サンも名乗ってくれたしw
リンの夢は、うっかりすると「いちじく星人」の方が記憶に残ってしまうけど
水のベッドは、リンの見てた夢でいいのかな?
ジ―ナは癒しの力をも秘めた水を操つるっていうから…因果関係が気になる~っていうのも
今後の楽しみの一つです♪
リンは天然だしね~ww
そしてリン=イチジク星人、と覚えてしまいそうな程のインパクト。
なんて凄いセンスなんだ、、、、。
バカ笑いしてしまいましたwww
ジーナの性格が…性格がーーww
私にはとてもマネはできませんです、はいww
これからの展開が読めません><
楽しみにしてますので、突っ走っちゃってくださいww
でも アニメとか ドラマとかだと 本当はとっても 優しくて
いい人なんだよねぇ。。w
リンとジーナの これから先の展開を 楽しみに また待ってますw
P.S いちじく星人・・って よく 考えたねww
今回も①、②となります。
文字数の関係上、変なところで切れていまして申し訳ないです
(これでも、なるだけ切りやすいところだったのです)
いや~、ジーナ君 性格悪いですねぇ~w
ジーナの1話はこちらです
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=608204&aid=20519730