Nicotto Town



夏休みの宿題の思い出①

最初に、
日記がえらい長くなってしまったので二部構成です。
相変らずのダラダラ長日記なのでお時間のある人だけどうぞ。




三人兄弟の長男である父は東京生まれの東京育ちで、東京に本社を構えるとある企業に入社した。
しばらく本社勤めした後に転勤で広島支店に勤務していた。
そこで地元採用の事務員をしていた母と知り会ったようである。
昇進と同時に本社に戻り結婚をした。ずっと地元で育った母は、結婚をすることで家を出て地元も離れる事になった。

母の母つまり私の祖母は若くして夫を亡くし、女手一つで子供三人を育て上げた。
二卵性双生児の男の子と女の子、六つ歳の離れた妹の三人で、末の妹が私の母にあたる。
更に祖母は14兄弟(女9人、男5人)の長女であり、皆から頼られ又大らかで暖かく包み込む人柄で誰からも慕われた人物であった。

広島県の西区という場所に居を構え、戦時下の混乱をやりくしてきた人生は、私のように平和のぬるま湯で育った人間からは想像も出来ない困難であったと思われる。
ただ、孫である私の前ではふつうの優しいおばあちゃんで、自分の苦労話など一つも言わない人であった。

一人息子である双子の片割れの就職先は京都本社の企業であった。
長女は、同じゼネコンに勤める地元のハンサムボーイと結婚したが、転勤で東北に移り住み仙台に家を購入した。
末娘である私の母は結婚して東京にある長男の家に嫁いでしまった。
子供達は誰も一緒に暮らすことは出来なかった。

ただ私の母は、東京以外の暮らしを私に見せるという名目の元、私と一緒に2年に一度は広島に里帰りをしていた。
孫の中で私が一番広島には行っていたと思う。なので一番わがままを言った孫であり、祖母に一番可愛がられた孫であると思う。
新幹線のぞみがまだ無い時代。ひかりで片道6時間半かけた旅である。岡山から先の1時間が辛かったという記憶が鮮明に思い出される。
岡山から広島はトンネルばかりで景色もつまらないのだ。それでいて寝過ごしたらマズイと寝ることも出来ない。

そのように、そこまで遠い場所なので、夏休みの時期に行くことが多かった。
私の中で広島という場所は、いつでも暑く、いつも空が青く快晴であるというイメージである。

私は夏休みの宿題は7月中に終わらせる事を目標にしていたので、よく広島の祖母の家でドリル等をやっていた。
自分の部屋でない場所での宿題はあるいみ効率が良かった。
マンガなどの自分を誘惑するものが回りにないので、宿題をするしかないからである。

但し、読書感想文は違う。

私はこの読書感想文というのが本当に苦手であった。なんでこんなものを書かないといけないのか未だに理解ができない。
『とても、面白かったです』ぐらいしか感想なんて無いのだ。
でも、感想文は原稿用紙で2枚で書けなんて拷問のような課題である。面白かっただけでは一行にもならない。

しょうがないので読んだ本のあらすじを書いていくのだが、だんだん感想なんだかあらすじなんだか自分でも解らなくなってくるのだ。
自分で書いてて、ちっとも楽しくなくなってくる。
原稿用紙のマスを埋めるのがとても辛い作業になっていくことになる。
この宿題は、ちゃんと本を読んだ事を学校や先生が確認する為だけに存在する宿題だと今でも信じて疑わない。

しかしながら作家さんやブログ等が面白い方は、読書感想文等で表彰されたりしていると聞くと、なるほど人を感動させる文章を書ける人というのは、やはり才能があるのだなと思う。
作家を目指さなくて良かった。


中学生になると、先に一人で広島に行っていた。
家をそこまで開けられない母は後から来て合流となる。
それまで祖母の家でのんべんだらりとしていた。
がたがたの家で二階を歩くと本当にミシミシいう家であった。風呂なしで汲み取り式便器であった。水洗化したのは私が高校生になったころであろうか。

本当に古い家であったが、祖母の姉妹が訪ねてくる家であった。
『ねぇ~さん!あのなぁー』とやってくる。
常に二人から三人が朝9時には集まってきてやいのやいのと話し込んでいるのだ。

しかも毎日。

ねぼすけを自称する私であるが、このかしましい老女の井戸端会議で大抵おこされる事になっていた。
二階で寝ていたのだが、スカスカの家なので音が丸聞こえなのである。
しかも、この姉妹はそろいもそろって声がよく通る方々ばかりだった。

私は密かに『キンキン姉妹』と命名していたものである。


つづく~

アバター
2011/08/19 23:31
そのおうちって、鍵なんてかけてなくて
「いる~~?」って、ガラって明けてズカズカと
誰でも入って行っちゃうでそ?
今でも、父の実家ではそんな感じなんだ(笑)
アバター
2011/08/19 10:48
うんうん
私はその老婆達の気持ちが分かるなぁ~(笑)

男のいない家は集まりやすい♪
なんたって変に気を遣わなくていいからね~^^
旦那や子供の愚痴も言い放題!
女三人もいれば食事も適当に何とかなるし。
楽しかっただろうなぁ~^^
光景が目に浮かびます(笑)




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