Nicotto Town


「さくら亭」日報


限りなくゲーム風味


アバターに黒ガチャの「戦国の魔刀マサムネ」(赤いほう)を持たせてみた。

で、今2階が男の子の部屋風に作りかけているのだけれど
そこに学ラン姿の友人が訪ねてきた。
限りなく違和感があるのはむしろ私のアバター。
何せピンクのふわふわ髪に着物に似た装束、
更に猫耳&しっぽで妖刀なんか持ってるしw
んで、ダブっていた「戦国の神刀ムラマサ」(青いほう)を友人に押し付けて
持ってもらった。
……ら。
こんな妄想が浮かんだので書きなぐってみるw


「そこにいるの?
待っていて。いま行くから」

月もないくらい夜。
自室で深夜まで本を読むことに夢中になっていた少年は
ふと耳に届いた細く甲高い声に顔をあげた。
見慣れた部屋の中で
そのすべてが違和感をはなっている少女が自分のすぐそばに立っているのに。

それこそアニメやゲームでしかありえないようなピンクにやわらかく波打つ髪。
江戸時代かそれ以前のもののような着物風の衣装。
何より頭上で時折うごく獣の耳とリズミカルに揺れる長いしっぽ。
そんな少女が己の身長よりわずかに低いくらいの日本刀らしきものを持っている。
(なんだろう。夢かな。てか、こんなゲーム俺してたっけ?)
思わず現実逃避しそうになる少年の期待を満面の笑みの少女は打ち砕いた。

「やっと見つけた!
あなたこそこの魔刀を扱えるただひとりの人!」
たしかに少女は異彩を放ってはいるが、
実を言うと少年の視線は何故か華奢な少女の手が支える、
赤い焔を纏う日本刀のようなものから逸らすことができないでいた。
猫を思わせるややつり上がった瞳を喜色に染めながら
まるでそうすることが当たり前のように少女は少年に刀を押し付けてよこす。

途端、それまで禍々しささえ感じられる赤い炎に包まれていた刀は
少年の手に触れた瞬間から青白く輝きはじめた。
「うわっ、これなんだ!?」
熱さは感じない。
むしろ刀の柄は手に吸い付くように馴染んだ感触で少年の手に納まっている。

「ずっとこの刀は主人を待っていたの。
この刀の主こそ、乱世を鎮めることができる伝説の剣士。
そう、それこそがあなた。
お願い、わたしと一緒に来て」
返事をする暇さえ与えられぬうちに少女は少年の手を取って立ち上がらせた。
「さあ、いきましょう。三日月の国へ」

月もない暗い夜。
ありふれたひとつの部屋は誰も知らぬまにその住人の姿を失っていた――。



続きませんw




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