Nicotto Town


「さくら亭」日報


コーデ記録~昼下がりの庭園


季節が移ろい、過ごしやすくなってきた。

それでも日中の日差しはまだまだ熱波を届けて来る。
それを避けるように木陰の下の小道を進む。
そうして、鮮やかな薔薇のアーチを見つけた。
ああ、これが。
お祖母様が「内緒よ」と話してくださった
秘密の花園の入り口に違いないーー。

お貴族様のおうちの庭園は、とっても広くて
住んでいる人間だって知らない場所が沢山あるんだよー、
というおはなし。

『ゴッドファーザー』で有名なフランシス・コッポラが
バーネットの『秘密の花園』を映画化したことがあって、
観に行ったのだが。
正直、映画はさっぱり記憶にない。
ただパンフレットに載っていたインタビューで
「秘密の花園は一人ひとりの中にあるので映像化が難しい」
と語られていたことだけが今も残る。

うん。
私にも私のイメージする「秘密の花園」があって。
手入れされず自由に伸び切った草木がわさわさと
廃墟にからんでいるような、
そこに野生化した野ばらが咲き乱れている」イメージだ。

日本人のせいか、きっちり区画され整えられた庭園より、
野趣あふれた庭が好きだったりする。
「外」じゃないから安全で、不審者や狂暴な獣もいない。
だから安心して散策なり探検して遊べるねえ。

とはいえ、そんな庭がある屋敷に住むのはお嬢様だ。
お嬢様はみだりに肌を露出したりしない。
日に焼けるようなことは避ける。
すっきりしたシルエットの白いドレスを持っていたはず、
と探したらやはりありました。
アクセントにピンクのリボンを。
うん、理想的だ。
散策に疲れたら、四阿でお茶をしましょう。




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