フェイトブレイカー! 第一章7
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/10/09 14:47:58
『賢者の国』イルミナ。
その王城に向かって何人かの衛兵達が、一人の男を取り囲んで進んでいる。
中心にいるのはもちろんアロウ。
衛兵達は着かず離れずの距離を取りつつ、それでもいざという時のために、
アロウの周りを取り囲みながら、わざわざ街中の目立つ大通りを進んでいく。
「…噂ってのはアッ...
ニコッとタウンにあるキラキラを何処で手に入れたかの(ほぼ毎日)報告。あと、ニコッと関連の話をいくつか。
『賢者の国』イルミナ。
その王城に向かって何人かの衛兵達が、一人の男を取り囲んで進んでいる。
中心にいるのはもちろんアロウ。
衛兵達は着かず離れずの距離を取りつつ、それでもいざという時のために、
アロウの周りを取り囲みながら、わざわざ街中の目立つ大通りを進んでいく。
「…噂ってのはアッ...
そこはローザの寝室だった。
アロウの館の地下室と同様-否、それ以上に大きい広間で、
普通の家屋が丸々入りそうな程だ。
調度品も豪華で、天蓋つきの寝台を始め、
本棚や机といった物から、化粧台や茶卓一式といった物まで。
そして壁には何人かの男性の絵が飾られている。
もはや寝室というよりは彼女の部屋と言っ...
『賢者の国』であり、首都でもあるイルミナ。
その夜空を、アロウは優雅に飛んでいる。
「改めて見ると華やかな町だな」
ある程度の高度を保った後、アロウは静止して町を文字通り上から見下ろした。
まず目に留まったのは、この町は大河を跨いで構成されている事だ。
「…」
そして上から見て河の西側...
【調停者】ライブラとの面会を終え、アロウは賢者の学院を後にした。
ふと空を見上げると、もう日は暮れ始めている。
「さて。行くとするか」
アロウは、ライブラから渡された地図を手に、件の幽霊屋敷へと足を運んだ。
「幽霊屋敷と呼ばれてる割には貧相な外見だな」
町外れにあるその館は、アロウの言うとおりだった...
「もう少し質問を続ける」
ライブラが日記をめくりながらそう言った。
「まだ君には人間以上の能力があるようだが…まずは爪と翼だ」
「…こう、ですか?」
彼の質問に対し、事も無げにアロウは爪を伸ばし、背から翼を生やした。
「!?」
「もっとも、爪は鎌を握る邪魔になりますし、翼...
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