連続冒険小説 霊験導師わむたん(3)
- カテゴリ:自作小説
- 2009/04/18 00:39:12
わむたんの全身が黄金の光で包まれた。
まるで球体の鎧のようである。
「魔閃光!」
羽のある生き物の口から吐き出された無数のビームはわむたんの黄金の球体を襲った。
パシッパシッパシッ
黄金の球体がビームを吸収して、わむたんに届かない。
「うぬぬぬ・・・このチビめ!」
ベリアルが憤怒の形相で怒りの矛先をまだ産まれたばかりのチビドラゴンに向けようとしたとき、
「聖十字剣!!!」
わむたんが、あまのむらくものつるぎを横方向の水平に1回、そして縦方向の垂直に1回つまり十字型に目にも留まらぬ速さで振り下ろした。
あまのむらくものつるぎの刃から水しぶきが飛び散った。
十字型の風圧がベリアルを襲う。
「ぎゃあああああ・・・」
ベリアルはよけたものの右側の羽の3分の1程が吹き飛んだ。
「今度会った時は、その体を引き裂いてやるからな!」
ベリアルが円を描く仕草をすると、次元障壁の扉が開いた。
「逃がすか!」
わむたんがすかさずスラッシュを放つが、もうすでにベリアルの姿がない。
「どこにでも次元障壁の扉を出せるなんて、恐ろしいやつだ。」
わむたんはそうつぶやくと、倒れている母ドラゴンと産まれたばかりのチビドラゴンの所に向かった。
母ドラゴンは横になり目をつぶったままだ。
わむたんは紫蝶々の燐粉と撫子マイマイの貝殻から作った万能薬を母ドラゴンの傷に塗ろうと取り出した。
「駄目です。」
母ドラゴンは悲しげにその手を制した。
「わむたんさん、これをお持ちください。」
母ドラゴンの閉じられた目から一粒の涙がこぼれ落ちると、凝縮して乳白色の玉になった。
「この竜の玉を使えば、あなたの世界に私のチビちゃんを呼び出すことが出来るでしょう。チビちゃんを頼みます。」
そう言うと、チビドラゴンの頬をそっと優しくなめた。
「マァマ~」
チビドラゴンは甘えるような声を出している。
「私の可愛いチビちゃん。あなたの事をいつも見守っているわ。」
母ドラゴンは動かなくなった。
「マァマ~、マァマ~、マァマ~・・・」
むなしくチビドラゴンの声がこだまする・・・
霧の谷に落日の光の影が伸び、霧が立ちこめる中立ちすくむわむたんの姿があった。
(お願い:この作品はポプラ社小説大賞応募予定作品につき、作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦ください。☆一部名称等ニフティに帰属する部分は投稿時に変更することとする。☆この作品の著作権はわむたんに帰属します。)
ご愛読ありがとうございます^^
まだほんのさわりの部分だけで、これから謎が解かれていきます^^
mariちゃん☆
これから登場する謎の人物の住んでいる場所にあると思うw
ドラゴンも出てくるよ^^
ねえねえ…私も撫子マイマイの貝殻が欲しいんだけど、どこで売ってるか知らない?
あ、あとドラゴンの仔も飼いたいなぁ。
続編にはこのドラゴン出てくるんだよねー。
活躍すると良いなぁ…わくわく。
最初は 笑っていましたが・・
ホロッとしました。
わむたんちゃんの冒険、続きをお待ちしています ^^v
あまのむらくものつるぎ・・・・舌を・・かみそ・・う・・ ^^;