Nicotto Town


連続冒険小説 霊験導師わむたん


巨神ガンマーワン(11)

海に渦があった。

中心部から外側に円を描くように回転の波が押し寄せた。

クジラはおびえるような様子を見せた。

苦しそうに頭を上下させてもがいている。

よく見ると、尾びれを暗黒の物体の手がつかんでいる。

グワシャーーーー!!!

不気味な潜水艦のような形をしたロボットから手が出てクジラの尾びれをつかんで海の底に引きずり込もうとしているのだ。

「おねえちゃん、クジラさんが殺されてしまうよ!」

ケン坊が泣き出しそうになっている。

ケン坊にはクジラが泣いているように見えた。

その時、真鈴のはめている意志を持った宇宙金属で出来ている海獣イプシロンツーの指輪が光った。

ー真鈴ちゃん、あれはMM団のブラッククラーケンよ!私がクジラを助けるわ。私を呼び出して!-

真鈴は両手を組んで祈るような姿になった。

「海獣!イプシロンツー!!!」

真鈴が祈ると、指輪が光に変わって空中に光をまき散らした。

その光は、海のクジラのそばに飛んで行くと、巨大なロボットに変わった。

その姿は光に包まれこうごうしく、首長竜のような姿だ。

行け!正義のロボット!海獣イプシロンツー!!!地球の生命を守るのだ!!!





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