✪作造 (完)
- カテゴリ:30代以上
- 2011/06/28 13:00:27
北風が冷たく、空を見ればどんよりとした雲。
ポツポツと雨が落ちてきた、雪に変わりそうな寒さだ。
作造は一軒のお宅の前に立ち、
緊張した趣で軽く咳払いをしてからそのドアのチャイムを押した。
カンコンと遠くから音がする、
作造の手には紫の大きな風呂敷包みが抱えられている。
手土産である。
玄関を開けて作造を出迎えたのはクマ代さんであった。
クマ代の家は代々続く由緒ある家柄だ、
何でも江戸時代の先祖は人斬りごめんを任されていたというから凄い。
こんな場違いのような家に私は来てしまった。
濃い紅色の裏地を覗かせた和服姿で表の木戸までの長い石畳を歩き、
鍵を開け、
作造を出迎えると前に立ちニッコリと微笑んで「どうぞ」と言って玄関を開けた。
開け放たれた玄関の向こうには家の主人が出迎えていた、
「ようこそ我が家においでくださいました。
ささ、どうぞこちらに、席を設けてございます」
「どと゜・・どうもはじめまして、〇作造と言います」
作造の通された部屋は庭に面した和室である、
障子戸がすべて開け放たれガラス戸ごしに日本庭園が見えている。
錦鯉の泳ぐ池もあり、見事な松の樹の根元には古い灯篭が立っている。
作造はビールを勧められた、モチロンお酌はクマ代さんが黙々とこなしている。
「つまらない物ですが、手土産を持ってまいりました」
「いゃいゃ、手土産とは・・いやいやいやいや」
「いゃいゃいゃいゃいゃ」
「いや!! これは特上松坂牛じゃないですか、しかも桐の箱に入ってる」
「はぃ、今晩はすき焼き鍋にすると聞いていたものですから。
来る途中でチョットいい感じの牛肉店の前を通りまして」
「ほほぅ、チョツトいい感じのとは、またどんなところですかな」
「そこの店主がまた私の顔を見るなり"御贈答品ですか?"と訊ねてきたのです、
しかも"相手のご家庭用ですか"と訊ねてきまして。
"ええまぁ"と答えると、
するとその店主"御両親へのご懐妊のご報告ですね"などと申すのです。
"なぜそのような事がわかるのですかと ? "と私は尋ねました、
するとその主人"長年やっていると察しというものがしきまして・・・"
と言うのです。
ああいうのをプロフェッショナルと言うんでしょうね、
"あなたとそのご家族のためには、もうこの肉しかありません"と言うものですから、
これは是非この主人の勧める肉を買わなければと思いました」
「はぁ・・・」
「私もこんな大事な時ぐらい、これぐらいの物をおもちしないと思いまして」
うははははははははははははははは。
ふはははははははははははははははははは。
「して、・・・・・・・・・・ご懐妊とは ? 」
作造とクマ代の眼が合った。
それを家の主人が見ていた、
ふはははははははははははははは。
うはははははははははははははははははは。
「御主人、ビールがこぼれていますょ」
・・・そして後ろに置いてある日本刀に手をかけた。
作造37回目の危機である・・・しかしそこにはニッコリ笑う二人がいる。
おとうしゃんでし。
私なんて数えきれないですょ・・・・ふははははははははははははははは。
ホントはどれでもいいんでし、二人が幸せならば。
それとも・・・
いや、いいの。答えんでも。
人は、危機に近づくほど、人生の絆にいきつくのだし。
ってこれ、昔プログレ代表イエス『Close to the Edge 』のパクリやん。
クマ代、作造の二人なのか?・・・お父様、許してあげなさいw
クマ代、お父様の二人なのか?・・・二人示し合わせて作造の成敗かっ!?
作造、お父様の二人なのか?・・・これが一番怖い気がしたw
きっと少しはこんな事思い当たるか・・ないか・・そんなパロでし。
うははははははははははははははは。
ふはははははははははははははははははは。
って、あちらさまからご一家のそれは、きっと産まれでる赤ちゃんにとって
本当の、祝福だぞよ。
作造どの、危機完了なりて、なによりだわ。
これからもあるでしよう・・・何度となくね。
素敵ですよ^^
そ~言う事になりますね。
(。-`ω´-)ンー デキ婚、になるのですか??
福来たる・・・・・。
モチロンですとも~~~~。
めろめろ~ですね。
ありがとうサン~~~また来てね~~。
ご両親への挨拶は命がけ?のような気持ちですかね。。
いちおうハッピーエンドのようでようござんした。
シャレですから・・シャレ。
でも最後は笑いながら日本刀に手をかける…怖い怖い
うははははははははは・・・。
年貢の納め時。
幸せ芝居・・・はじまりはじまり。
美味しい食べ物は好きでし・・・女性も。
作造がいないとはじまらないじゃん。
普通・・緊張するでしょ・・・金鳥の夏。
笑顔って・・・いいょね。
人は見かけによらないのでし。
お幸せにww
この作品にでてくる全国の名品の数々・・・じゅる
これで完なのでつか^m^
幸せにお暮らしいただきたいなぁ、クマ代さんとお子様には・・・(笑)
話す順番間違えたのね?w
情景が浮かんで来るよ。
笑いの絶えない御家庭でよござんすね^^
今どき部屋に日本刀はおけませんから。
出来てしまったものは しかたがない。
山あり谷あり川あり海ありでし。
物語の続きはその人なりで続きます。
きっと二人は乗り越えたのよね♥
んで、ここでおしまいにしちゃうんじゃあぁぁぁ…^^
危機なんかなぁ…^^それとも…^^