Nicotto Town


✪マークは作り話でし


✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし

✪担当

「水仙、知ってるでしょ?」私はうなずいた。
「じゃ、これは何?」私は首を横に振った。
「君子蘭ょ、綺麗でしょ。ヒガンバナ科なの、どことなく似てるでしょ」
そう言われればそうかも知れない、
といった程度だっだ細い首の上に赤い花が咲いている。
私は、とある文芸編集者である。
とある女性作家の担当を任され...

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夕暮れ

人込みで息苦しくなったら 

  言葉のとげが刺さったら 
 
妙に寂しくて しぼみそうになったら 

  帰っておいで無理せずに 

  帰っておいで今すぐに 
 
そんな君をいつだって 丸ごと包んであげるから

そんな君をいつだって 僕は待っててあげるから 

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✪コンサート

私はもう半年も前から、同じ会社の彼に密かに恋心を抱いていた。
冷たいほど整った容姿、知的な声。
夏は麻、冬はカシミヤ混紡のスーツしか着ない彼。
当年32歳の東大出の独身貴族。
時々エレベーターの中で一緒になったりすると、
眼が合えばうっすらと口元にニヒルな微笑みを浮かべる。
それがまたウーマンキラー...

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日和

今日のお昼はいつものきっちゃ店、
いつもの席でいつものランチ。
ふっと隣は、どこぞの会社の事務員さんと上司様。
食事も終わりコーヒーを飲んでくつろいでいると、
そのお二人さんの会話が耳に飛び込んできた。
「ほんとうにぽかぽかな日ですねー、風は強いけど」
「うん、小春日和だね」
・・・・・上司様それは...

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レモン事件

補修用の部品の品番を調べるために、
一年前の手帳を見る。
去年の今日・・・駅構内の階段の補修工事をしていた、
昼間は人が多すぎるので人波を避けながらの工事だった。
私は階段の上から転げ落ちてくる、
二個のレモンに出くわした。
拾いあげると上から声が聞こえた、
おばあさんがレモンを山盛りに入った大きな...

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