Nicotto Town


連続冒険小説 霊験導師わむたん


秘密指令 紅響子 シリーズ プロローグ6

「お嬢さま。お出かけですか?」

「十爺(じゅうじい)。行ってくるわ。」

紅響子は、入り口から声を掛けた年のいった爺やに返事をした。江藤十兵衛(えとうじゅうべい)は紅響子を子供の時から面倒みている侍従だ。両親は財閥の北芝パソテック電器産業の経営にかかりきりで忙しいので爺やが紅響子を育てて来たのだ。

「五郎くん。留守を頼むわ。」

「はい。先生、いってらっしゃい。また難事件のお呼びですかね。」

屋敷から外に出ると、広い庭園の木々の作り出す木陰の空気と噴水のしぶきがさわやかに紅響子の頬をなでた。

ブロロローーー

レッドローズSLの軽快なエンジン音がすると、美しい赤薔薇は遠ざかって行った。

コツコツコツ・・・

紅響子のブーツの歩く音が響く。ここは、とある秘密警察のある政府所属の建物の廊下。

秘密警察は、迷宮入りの事件や解決が難しい難事件を秘密裏に捜査する為に政府が作った組織だ。捜査の為には警察組織以上の権限が与えられている。その最高司令官が秘密指令G(ゴースト)だ。秘密指令Gの正体は誰も知らない。紅響子にもコンピューターロズを通して指令が来るだけだ。

紅響子は、廊下の突き当たりにある黒塗りの扉についているディスプレイに暗証番号を打ち込んだ。

ギーーー

黒塗りの扉が上に上がっていって入り口が開いた。奥の方は、薄暗くカーテンのようなもので仕切られている。そのカーテンの後ろからライトがあたってカーテンに人影が写っている。

「響子くん。ミイラ男を捕まえたようだね。」

カーテンの奥の影が喋った。



(お願い:他にも公開していない小説をたくさん書いていまして順次パブーなどでペンネーム☆千葉広明☆名義で電子書籍化販売予定なので、くれぐれもコピーはしないで下さい。作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦下さい。模倣、一部の複写などが確認された場合、図らずしも法的対象になりますのでご注意下さい。☆この作品の著作権は千葉 広明に帰属します。)-♪(ノ⌒∇)ノ*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜:*:・'゜☆。




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