Nicotto Town


連続冒険小説 霊験導師わむたん


蝦蟇丸地雷也変化✡がままるじらいやへんげ(2)

格子の袖から出てきた縄は自由に伸び縮みする仕掛けがしてある。

シュッ!!!

縄は陽炎めがけてうなりをあげた。

陽炎はくノ一特有の素早い動きで横に飛んでかわした。

「忍法陽炎分身!」

陽炎は苦無を口にくわえると手で印を結んだ。陽炎の周りの地面からもやもやとしたゆらめきが立ち昇る。陽炎の体がゆらめきの中で何人にも分裂しているように見える。そしてその分裂したたくさんの陽炎が苦無を投げた。

「忍法縄格子!」

格子の両手から出ている縄が盾の形になった。陽炎の苦無は盾状の縄に防がれてしまった。

「忍法陽炎旋回術!」

分身した陽炎が再び苦無を放った。

「きかんわ!」

格子はふてぶてしく笑った。

ザクッ

「あっ!」

格子の足に苦無が刺さった。苦無は空中で変化して盾をよけて右足に命中した。

「ぐぐぐ・・・・。」

格子は足に走る激痛でよろめいた。その隙を狙って陽炎はとどめの苦無を投げようとした。しかし、陽炎の腕にしびれが走って投げられない。見ると、小さな棘のようなものが陽炎の腕に刺さっている。

「ひひひ・・・。」

もうひとり大蛇族の忍者が現れた。

「毒針使いの灸鼠(きゅうそ)だ。格子、もうすぐお頭が来るぞ。このくノ一を血祭りに上げようぞ。」



(お願い:他にも公開していない小説をたくさん書いていまして順次パブーなどでペンネーム☆千葉広明☆名義で電子書籍化販売予定なので、くれぐれもコピーはしないで下さい。作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦下さい。模倣、一部の複写などが確認された場合、図らずしも法的対象になりますのでご注意下さい。☆この作品の著作権は千葉広明プロダクションに帰属します。)




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