Nicotto Town


連続冒険小説 霊験導師わむたん


童話 原始の森の物語(6)

ペロに乗ったチコリとユリナは虹の湖の滝の方にどんどん進んでいきました。

滝の横の崖に熱さまし草が咲いているのです。

滝の横の崖は岩でごつごつしながら見上げると天までも続くような感じです。

「この上ね。早くしないとゲンが。」

ユリナは崖の岩を登り始めました。

チコリはあとに続きました。

崖の中腹に熱さまし草が見えてきました。

「あれだわ。」

ユリナは手を伸ばして熱さまし草をつかんで引き抜きました。

しかし、その瞬間ユリナの踏んでいた小さな岩がぐらぐらと揺れ崩れました。

「きゃぁーーーーーー!!!」

ユリナは崖から滝壺にまっさかさまに落ちてしまいました。

「ユリナーーーーー!!!」

チコリは大声で叫びましたが、滝の音にかき消されます。

滝壺のユリナは気を失ったのか下流に流されていきます。このままではおぼれてしまいます。

チコリは勇気をふりしぼって滝壺めがけて飛び降りました。



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