Nicotto Town


✪マークは作り話でし


鶉菓子

暖簾の掛かった小さな舗の戸口をくぐった、
ぼんやりひとつ赤燈が点っている。
もう店じまいか、それとも完売か。
板の間に硝子箱をいくつか並べただけの舗先には誰もいない、
ピタリ閉じた唐紙の向こうでかすかに音がした。
「いらっしゃいませ」白髪の店主らしき老人が唐紙を開けた。
水面のように磨かれた硝子箱の中にある、
鶉の形をした小さな餅菓子。
それが今回のお目当てだ、
ふっくらと柔らかそうな卵色で紅の嘴をしている。
三つだけ売れ残っていた、
私はラッキーと心の中で思って買って帰った。

アバター
2016/10/23 01:23

売れ残っていたのでなく
買いに来る人を待っていたのかもね? クフフ

アバター
2016/10/23 00:20
食べたいなぁ



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