Nicotto Town


連続冒険小説 霊験導師わむたん


童話 原始の森の物語 星の馬編(12)

チコリはフウセンヤシを割ろうとしていました。

フウセンヤシの中には小さな粒々の実がたくさん入っています。

チコリは黄金鉄のナイフをフウセンヤシにつきたてました。

グシャ・・・

フウセンヤシは2つに割れて中から茶色の粒々が飛び出してきました。

チコリは一粒つまむとユリナの口に入れました。

ユリナの口の中に甘いチョコレートのような味が広がりました。

次は、ペロの口に入れました。

ペロの口の中に甘い味が広がりました。

「チコリにもね♡」

ユリナがチコリの口に入れようとした時、遠くの方からたくさんの人達が声をあげながら走ってきました。

「どいた!どいた!」

先頭を走る少年が叫びました。

ユリナはびっくりして実を落としてしまいました。

「うわっ!」

走って来た少年はチコリの食料を踏んでしまいました。そのあとを追ってきた星のたてがみの馬も踏みました。

「あっ!ぼくのごはんが・・・。」

走って来た少年は足を止め、ふりかえりました。

「ごめんよ。あの連中がこの星の馬のたてがみをとろうとしているんだ。」




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