童話 原始の森の物語 星の馬編(13)
- カテゴリ:自作小説
- 2017/04/28 15:57:24
「ぼくはガイガイ。この風の平原に住んでいるんだ。」
走って来た少年は、チコリとユリナど同じくらいの年齢です。
「ぼくたちはチコリとユリナ。そしてペロ。その星の馬をかくさなきゃ。」
「あそこに頂きの山(いただきのやま)に続いている洞窟があるんだ。行こうよ。」
チコリは先に立って咆哮の洞窟(ほうこうのどうくつ)に向かって走りだしました。
咆哮の洞窟には頂きの山から強い風が吹き込んで来て怪獣のうなり声のような音がいつも響いているので誰も近づかないのです。
風の平原から咆哮の洞窟のあたりは湿原になっていました。
「これを体に塗るんだ。」
チコリは立ち止まると湿原に生えていた緑色の苔を手足に塗り始めました。
ユリナとペロとガイガイの手足にも苔を塗りました。
「これはなんなの?」
ユリナは不思議そうにしています。
「今に分かる。」
チコリは先頭に立って咆哮の洞窟に入ろうとしました。
ガォォォーーー!!!
咆哮の洞窟が叫び声を上げます。
ユリナは足がすくんでしまいました。
「大丈夫。」
チコリはユリナと手をつなぎました。
「行こう。」
チコリとユリナが咆哮の洞窟に入ったのを見て、ペロとガイガイと星の馬も入って行きました。
(お願い:他にも公開していない小説をたくさん書いていまして順次パブーなどでペンネーム☆千葉広明☆名義で電子書籍化販売予定なので、くれぐれもコピーはしないで下さい。作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦下さい。模倣、一部の複写などが確認された場合、図らずしも法的対象になりますのでご注意下さい。☆この作品の著作権は千葉広明プロダクションに帰属します。)