Nicotto Town


連続冒険小説 霊験導師わむたん


時の精タイムゼロ(9)

ゴーン・・・ゴーン・・・ゴーン・・・

軽快な音楽とともにショッピングモールのカラクリ時計が動き出した。ピエロが玉乗りをしながらぐるぐる回転している。街は夕暮れ時の柔らかい日差しに包まれ多くの人が行きかっていた。

時夫と美代子は見覚えがある過去の0の懐中時計を買った太古堂のあるショッピングモールの通りに立っていた。

「ご主人様、過去の自分に会ってはいけません。時の法則に反してしまうからです。隠れて下さい。」

時夫と美代子は、あわててソフトクリーム屋の大きなクリームちゃん人形の後ろに隠れた。

「時夫くん、新しく出来たショッピングモールはどんなかな。」

おしゃれな服を着た可愛い女の子が聞いた。

「どうかな。美代子の買い物は長いからなー。」

時夫と呼ばれた男の子は笑みをこぼしている。

「そんなでもないよー。」

美代子はちょっとふくれたふりをした。

通りの向こうから、過去の時夫と美代子がふざけながら歩いてきた。2人は、人並みに押されるように太古堂の前を素通りしようとした。このままでは、時夫とタイムゼロは出会う事が出来ない。

「そこに入るんだ。」

時夫は過去の自分に向かって叫んだ。

過去の自分は、ちょっと不思議そうな顔をしたが、美代子と太古堂の中に入って行った。

「ご主人様、やりましたね。これで未来が変わりました。」

タイムゼロは、微笑んでいる。

「これでご主人様と私は出会う事が出来ましたが、ムゲン様と対立するエンド大帝が地球を終末に向かう時間軸に誘導しようとしているので、ご主人様にはそれを私と防ぐ使命があるのです。これから、私と共に過去と未来のあらゆる時間に移動する事になります。美代子様の指輪の精のクリスタルベティも協力してくれるでしょう。さあ、用意はいいですか?時間の旅の始まりです。」



(お願い:他にも公開していない小説をたくさん書いていまして順次パブーなどでペンネーム☆千葉広明☆名義で電子書籍化販売予定なので、くれぐれもコピーはしないで下さい。作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦下さい。模倣、一部の複写などが確認された場合、図らずしも法的対象になりますのでご注意下さい。☆この作品の著作権は千葉広明プロダクションに帰属します。)




月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.