【読書】吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日
- カテゴリ:小説/詩
- 2020/06/19 20:25:54
吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日
著者:森光子
実在した花魁の日記。
伏字も多々あり、読み取れない部分があった。
日記というよりは小説のようだ、それほど物語性のある書き方だった。
花魁というと映画や小説、ゲームの中の人物というイメージが強かったが、日記という本書の花魁たちの会話を読むと彼女たちが本当に生きていたんだと思い知った。
そして現代の女性たち、私たちと何も変わらない。
お店のやり方に文句言ったり、励ましあったり、お客に恋したり。
昔の人はその時代の貧しさに慣れ、遊女なんかも「仕方ない」と慎ましく働いている感覚だったがそんなことは無く、常に自分の置かれた状況から逃れようと心すり減らしていた。
当たり前なんだけどね。
でも現代の花魁はきらびやかなイメージが強く、魅力的な花魁言葉にかき消され、彼女らの不満がダイレクトに響いてこなかった。
本書では現代言葉に直したのか、それとも客前以外では普通の言葉で会話をするのだろうか。
とにかくカフェで隣り合わせた女性グループの愚痴を聞いているように身近に感じられた。
また、遊郭に来る客は全く想像できなかったがこちらもちゃんと人間としてイメージできた。
遊女を気遣う人、手荒に扱う人。
同じように楼主やあの、おばさんね・・・
楼主なんかは買ってきた女の子たちに対し厳しいのかと思いきや敬語を使い、「お仕事がんばりましょうね」と優しく語りかけていたのが意外だった。
売春させてる時点で優しくないけど、全てがもっと手荒だと思った。
振り返れば過去観た映画などでも遊女たちの苦悩は描かれていたが、現代のイメージだろうという思いが拭いきれなかった。
それが本書によりわたしの中で吉原の遊郭という舞台が生身のものになった。
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うーん、読了してから感想書くまで少し開いてしまって尻切れトンボ・・・
14日だったかな、読了日は。それすら曖昧。
ブクログ登録済。
今現在では魅力的な空想的職業になっている節がある花魁ですが(わたし的意見w)、こうして本人の手記を見るとやはり同じ人間。とても苦悩していて読んでて辛かったです。
感想は読み終えた直後のテンションで一気に書き上げるのがいいですよね(*^-^*)
次回からまたすぐ書こう・・・
よさそうな本ですね!
もう一つの江戸情緒が楽しめそうな一冊みたいですね。
あと、本の感想はわたしも読了したら早めに書いています。
一応、ここがポイント! って箇所には付箋を貼ったりはするんですが……。