電話がかかってきた、
「合言葉は・・・」
いきなりそれかい。
「今宵も森に月はかげり、散歩を繰り返しいつもの場所にいましぇん」
合言葉は勝手な事を並べるのである、
まったくいい大人が人が聞いたらどないするねん。
そしていつもの店、テーブルに置かれた一冊の白い本。
というわけで、この白い本が何かという...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
電話がかかってきた、
「合言葉は・・・」
いきなりそれかい。
「今宵も森に月はかげり、散歩を繰り返しいつもの場所にいましぇん」
合言葉は勝手な事を並べるのである、
まったくいい大人が人が聞いたらどないするねん。
そしていつもの店、テーブルに置かれた一冊の白い本。
というわけで、この白い本が何かという...
いつものメンバーでグラスを傾けながら、
ぼんやりと考え事をする。
「本を書こうかと思うんだ」
「いいね」
「いゃ~参った、だいたいあれですょどんな本になるのか」
とりとめのない酔っぱらいの会話は脱線しっぱなしだ。
「タイトルを決めなくちゃ」
「タイトルね~って・・・まだそれも決めてないの」
「そそ・...
友達が遊びにやってきた、ヨコハマから。
おみやげは崎陽軒のシウマイと古いレコードが一枚、
レコードはトム・ウェイツのクロージング・タイム。
友達の家の隣にある古レコード店、そこで見つけたらしい。
そして駅の売店で売ってるシウマイ、
「シューマイ」でも「しゅうまい」でもなく「シウマイ」なのだ。
よくこ...
あなたの言葉を
受け流すこともできたでしょう
あなたの心を
なだめることもできたかも知れません
けれど私はそうしなかった
だから
夜明けにお風呂に入り
心にシャンプーしているのです
棘のある言葉が、
小さな植木鉢の中にしまってある。
その言葉は、
大切なものを守るために育てている。
小さなサボテン。
手を触れなければ、
刺されることはないのに、
人はいきなり踏み込んでくる。
風にそよぐやわらかい草たちが、
自由に歌い自由に踊る風景が、
どんなにみんなをなぐさめるかを知りながら。...