余韻というものを見た。蛍のように光り、飛んでいたので。ゆっくりとした、それの。後を追いかけて、つかまえた。あの人と別れた後に、ただよっていた郷愁。大切に今も、もっている。時々そっと指のすき間から、光を見せてくれる。
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
余韻というものを見た。蛍のように光り、飛んでいたので。ゆっくりとした、それの。後を追いかけて、つかまえた。あの人と別れた後に、ただよっていた郷愁。大切に今も、もっている。時々そっと指のすき間から、光を見せてくれる。
激しさの後の静けさ、問いかける言葉もなくて。どんな言葉も意味がない、私はいます、ここに。そして次に起こることを、思い込みなく見るでしょう。帰らない、もうどこにも。帰らなくてもいいでしょう、うんと言ってください。あなたがいれば私はいいのだから。
止まっている景色の向こうから音が流れてきて、
私たちは誰一人なにも気づかない。
恋をしていた。
友だちが花束とチケットを持って学校を卒業していく、
みんなひとりずつそれぞれの場所を求めてたけど、
進んでいく方向が分からなかった。
そして進んで行く、
それでも進んで行く。
その間、
私たちは恋をしてい...
いつも通りの日常を。生真面目に送りながら、ふとした隙間に幸せを実感する。挨拶をして、人と食事して、つまらないことでも笑えて、電車に遅れないように急いで、時間とともに歩いてる。つらかった頃があったのに、もう、忘れてしまった。
もう一度よく考えてごらん、よく考えなおしててみるんだ。私たちみたいな仲よしは、そうめったにいないんだょ。ここで終わってしまうなんて、とってももったいないってことさ。