待ちに待った映画は、
とんでもないハズレでした。
私たちは無言で映画館を出て、
雨の中ひたすら人混みの中を歩いた。
もてあまして入った店のランプあかりにホッとした。
もう何んにも考えないことにしたと、
あなたは言った。
私は意味が分からなかった、
コーヒーがきた。
分かっているのかな、
あなたが難し...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
待ちに待った映画は、
とんでもないハズレでした。
私たちは無言で映画館を出て、
雨の中ひたすら人混みの中を歩いた。
もてあまして入った店のランプあかりにホッとした。
もう何んにも考えないことにしたと、
あなたは言った。
私は意味が分からなかった、
コーヒーがきた。
分かっているのかな、
あなたが難し...
その人は、しわを見るとやって来る。
しわひとつない、真っ白なシーツ。
それに、しわを寄せてしまうのも人間なら、
ふたたび、しわひとつなく伸ばすことが出来るのも、
また人間です。
しわは、また、人の顔やら脳にまで刻まれ、
つるつるとした無知に、深みと貫禄とを刻み込みます。
深みは欲しい。
しかし、しわ...
どうしようかと迷うこと、
小さな期待と大きな不安。
何もかもはっきりとよくわからないからといいってこともある。
迷って迷って、
最後に心の決めたところへ行けばいい。
マーブル状に入り組んだ心模様が、
透き通るように見える。
どうしてこんなにあやふやな気持ちになってしまうんだろう。
見つめ合った時間だけひとりの時間が深くなるなら、
この今の時間は、
あなたと共有している時間は、
いったい誰の時間だろう。
私たちの時間は私のもので、
あなたのものでなくて、
恋のものだ。
その恋を失ったときに、
私の中で失ってしまう時間というものを覚悟しなければ、
今あなたの口からぼれる愛の誓いに...
母の実家を訪れる、ここは生垣をめぐらした家が多い。
以前にも書いたけれど、ここに来るとまた書きたくなる花の名前。
昔のように桑の実や夏茱萸をこっそり味わうことのできる、
唯一の場所かも知れない。
面白い花が多いので、花ぬすびとが多かったそうだ。
私の好きな花、
古めかしく大きな家の庭に見事な凌霄花が...