昼下がりのペットショップ。
欲しい犬を見飽きたのでついでに他の鳥のブースへ、
そこでご年配のご婦人の話し声に耳を止めた。
通路側のその人は藤色のカーディガンを手に持ち、
連れのご婦人と静かな口調で話していた。
私は話の内容に興味を惹かれて耳を澄ませた。
私の田舎に面白い習慣があってね、
婚礼箪笥の...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
昼下がりのペットショップ。
欲しい犬を見飽きたのでついでに他の鳥のブースへ、
そこでご年配のご婦人の話し声に耳を止めた。
通路側のその人は藤色のカーディガンを手に持ち、
連れのご婦人と静かな口調で話していた。
私は話の内容に興味を惹かれて耳を澄ませた。
私の田舎に面白い習慣があってね、
婚礼箪笥の...
どんてん模様の午後、
遊びに来ていた友人はあくびをしなが言った。
「そう言えば、まだあのお菓子売っているのかな ?」
それは以前に何気なく立ち寄ったお店の和菓子。
鶉の形をした、ひと口サイズのおまんじゅう。
「食べたくなった・・・ね」そう言うともう手が付けられない、
道をPCタブレットで確認しながら...
雨は気分を憂鬱にする、
今年は雨の多い日が続く。
毎日のように湿度の高い日がつづく、
雨の風景は日常になっている。
あの広々とひらけた爽快な晴天が待ち遠しい。
友だちから電話でランチのお誘い、
この雨ではどこへ出歩くのも億劫になる。
なんだかんだ言いながらもお店に着く、
向かい合わせて円卓に座るなり...
計算違い、思いがけないこと。
人生は思った通りには進まない、
幸せと不運。
不幸からも、幸福からも。
まぬがれている人なんていない。
人はなぜ最初のいいところを、
忘れてしまうのだろう。
また。
人はなぜ最初の頃のように、
ふるまわなくなるのだろう。