✪ 坂の途中の洋菓子店
- カテゴリ: 30代以上
- 2014/06/06 21:38:06
その洋菓子店に並ぶスイーツは一品のみ、
その日のためだけに作られる。
そして気まぐれなお店であり、
開店する日もまちまちであるが。
どうしてもその店の菓子を食べたい常連客達は、
雨が降ろうが槍が降ろうが毎日並んでる。
ついに今日カーテンが開いている、
菓子を制作している時は開いているのだ。
開店一時...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
その洋菓子店に並ぶスイーツは一品のみ、
その日のためだけに作られる。
そして気まぐれなお店であり、
開店する日もまちまちであるが。
どうしてもその店の菓子を食べたい常連客達は、
雨が降ろうが槍が降ろうが毎日並んでる。
ついに今日カーテンが開いている、
菓子を制作している時は開いているのだ。
開店一時...
「新しい」という言葉は非常に大切だ。
足が速い、力が強い、
という能力と同じように、
新しいものを感じる能力が誰にでもある。
私の引き出しの中には、
捨てられないものがたくさん入っている。
川で拾った奇妙な形の石ころ。
おばあちゃんの家の蔵の錆びた鍵。
海岸で拾った丸くなったガラス。
おじいちゃんの家の裏山で拾った葉っぱ。
友達にもらったお土産の外国製のジャムの瓶。
物語を書いてホチキスでとめたノート。
自分の家の物置から...
見知らぬ人々の間に、
ある瞬間だけ伝わりあうある感覚があります。
共通感覚みたいなもので、
なによりも強くて鋭いもので。
人と人とを一体化させるようなもので、
時に私はその感覚に襲われます。
その感覚に襲われた時だけ、
私は時や場所を超えたどこか別のどこかに行ける気がして、
電車に乗ります。
別に行...
いつまでたっても、
あの昔からの憧れの処へはとどかない。
それはまるで、
ユラユラと揺れる蜃気楼のよう。
あそこまで、
と夢に見た場所へ来てみると。
そこに見えていたものが何もなくて、
同じように遠いところにそっくりそのまま輝いている。
いつになってもたどり着かない、
不思議な場所。