魔法の薬で若返っても
あなたよりもまだ年上
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
三日月が笑ったような月になる夜、
彼女は睡蓮の花を小脇に抱えてあの人のもとに向かった。
あの人と歩いたことが今でも夢のようだ、
そしてお付き合いできるなんて。
足元には虫たちの合唱が聞こえる、
まるで私たちを祝うかのように。
そういえばあのとき彼は何か言いたそうだった、
私はそれを聞きたかったけど怖...
その彼女は、水玉のワンピースがお気に入りだ。
彼女はポケットからばらけたネックレスの粒をとり出し、
手のひらに乗せた。
べっ甲飴の色をした、少しいびつな球だ。
一粒ずつ色合いが違う、
縞模様が浮かんでいるものもある。
「これ、琥珀の球なの」
地面のずっと深いところから採れる宝石で、
蟻や小鳥の羽が入...