絶対に叶うことのない恋だからこそ
大事にしたいんです
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
夜空には満月。
惑星のひずみを感じる夜には夜間劇場が開く、
夜会服をまとって劇場にくりだす。
そんな古い流行歌が露台づたいに聞こえてくる。
私は街の人たちにまじり、
笛吹きのあとを追うように歩いてゆく。
彼らが手にしている物はヴァニラとチョコシロップのソーダ水、
やがてウサギ劇場へたどりついた。
庭...
サイドミラーに映る、摩天楼の街。
見慣れた街も、毎日表情を変える。
アクセルを踏めば、自然に口ずさむラブソング。
罪な街と女を愛してる。
見様見真似のポーカーフェイスじゃ、ブラフって事が見抜かれてる。
切り札はあるのかい、手元に残ったジョーカーが一枚。
ラブゲームは連敗中。
カーラジオから流れる、ロ...
私はよく後ろを向いて歌います、
聞かせる相手がいないので自分の耳によく聴こえるようにと。
いつか私の歌を聞いて、
一緒に歌う恋人が現われるかもしれないから。
だから今はひとりで歌う、
その時までは。