仕事途中に見える山を見て思いだした。
父の実家に向かう途中にあの山に似てる、
その山の名はくじら山。
実際はその名前ではないのだけれど、
見た目がくじらに似てることから勝手にそう呼んでた。
ほんの小高い丘で夕刻になると近隣の散歩犬が集まり、
夕陽を眺めている。
裾野にある数本の杉の木が、
変わった形...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
仕事途中に見える山を見て思いだした。
父の実家に向かう途中にあの山に似てる、
その山の名はくじら山。
実際はその名前ではないのだけれど、
見た目がくじらに似てることから勝手にそう呼んでた。
ほんの小高い丘で夕刻になると近隣の散歩犬が集まり、
夕陽を眺めている。
裾野にある数本の杉の木が、
変わった形...
カルミアのかすかな匂いが、
私たちをシリアスにさせる。
雨上りの石畳の道を、
今すぐに走り出したいような焦燥。
ここにいなければならない理由なんて、
ないはず。
それなのに、
どこにも行けない私たちは、
せめてもの抵抗のように手を繋ぐ。
世界は美しいのかな、
キレイな心ではいられないのかな。
...
魔法の扉があったらいいね。
誰にも知られずに、
ひとりきりになれる時間。
その部屋で私はずっと、
あなたのことを想っていたいな・・・・。
夜空には満月。
惑星のひずみを感じる夜には夜間劇場が開く、
夜会服をまとって劇場にくりだす。
そんな古い流行歌が露台づたいに聞こえてくる。
私は街の人たちにまじり、
笛吹きのあとを追うように歩いてゆく。
彼らが手にしている物はヴァニラとチョコシロップのソーダ水、
やがてウサギ劇場へたどりついた。
庭...