あの日君がくれた嘘を、
冷蔵庫の中で飼ってるんだ。
たまにとりだして手のひらで、
転がしてみたりして。
水槽の中に泳がして、
かざって見たりもしたけれど。
毎日眺めて過ごしたら、
馴れてつまらないから。
冷たい嘘を口に含むと、
少しラムネの味がする。
時々虫歯にしみるので、
またしばらく冷やしておこ...
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✪マークは作り話でし
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
何をやっても上手くいかない日もある。
失敗続きの毎日、
混沌とした毎日。
沈んだ心、
混沌とした心。
トンネルをいくつくぐっても、
またおとずれる暗闇。
こんな思いをくり返してこのトンネルをくぐろうとすることに、
次は意味があるのかどうか分からない。
でも繰り返しまた歩いている、
またトンネルをくぐ...
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天気がいいのでお昼は川べりでお弁当、
お弁当は近くのお弁当屋さんで買った。
お昼を食べ終えて、河原を散歩。
川べりの土手に立つと、心地よい風に出会った。
前髪がたちあがり、目をほそめる。
ススキの穂が風にゆれて、
ひかりの道をつくる。
その上には青空、すっきりと広がった青空。
それだけでなんだか笑っ...
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結婚を待たされている女がいるとしょう。
そして、少し離れたところに結婚を待たせている男がいる。
そのことで昨夜は久しぶりに大ゲンカである。
「だから仕事の区切りがつくまで、結婚は延期だ」
「あなたが言ったのょ、私の誕生日までに結婚しようって」
「だから、そこをなんとか・・・・」
「もぅいいワ」
女は...
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「深刻な家庭の危機に突入したわ」と、彼女は女友達に言った。
昼下がり二人の前には、
それぞれ二杯目のコーヒーが置かれている。
「脅かさないでょ、理由を話して」と、女友達が身を乗りだした。
実はネって彼女が語りだした、
「私達が結婚した時に誓い合ったいくつかの事があったの、
絶対にウソをつかないとか・...
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