私のまだダメな部分としては、自分の夫がもし浮気したら、モテたら、浮気されて悲しい、悔しいとか思わないと思うんですよね。「え…すご…」って思うと思う。世の中には異性に縁が無くて、一生異性関係に縁が無い人だっているのに。浮気って…。どういう事なの。って尊敬すらすると思う。自分は全くコミニケーション能力が無いほうだと思っているので、浮気っていうのはやっぱり、それなりに交渉能力が高いほうなんだろうな、と、猿山のボス猿が雌サルを好きにしてるのを見て「凄い」と思うような気持ちで、生存本能とか生存能力とか凄いよな～と感心するのです。でもそれって、サルですよね。やっぱり人間は人間にしかできないこと、添い遂げる、一人を想うとか浮気が罪かなんなのかとか、人間にしか成し遂げられない信念があって、人間として尊重もされ、尊敬もされるものだと思います。私も、夫がもし浮気してたら怒らないといけないとは思いつつも、ついつい楽しんでしまうのです。やっぱり私は、悪魔的なところがある。人の皮をかぶった悪魔だ…と自分でも罪科を重く受け止めています。

夫になりきりチャット。なりチャ。

　子供のころ、オタクならではの遊びというか、自分の好きな漫画のキャラクターになりきって小説を書いてた。冒険活劇のキャラになりきって、チャットするのも楽しかった。いわゆる「なりチャ」というオタクの遊びである。まさかそんなの特技と言う程でもなかった遊びが、自分が大人になって生きてくるとは。夫が、なぜか最近よくメールをしている女性がいるので、けしからんと思って、夫になりきって、その女性とメールのやりとりをしたのだ。夫になりきってチャット。すっごい楽しかった。むこうは私を夫だと思っているのですから。でも、本妻なのです。あなたが会話していると思っている男は、その男の妻なのです。本妻なのです。でもそんな事に気づかかない、夫と親し気にメールをかわす女。すごくかわいらしい絵文字とか使っている。なんだかもう、申し訳無い。でも本妻としては、「あの男が私にメールしてくる～嫌なのに～」とか言われる前に、それとなくメル友とならないような冷たい文章を打つ、夫になりきった本妻の私。それに気づかない、浮気相手の女。すごく冷たいメールをうつ夫(私)に、食い下がる浮気女。まるで、健気な私はあなたの男っぽい気の利かなさなんて、受け止められますよとでもいわんばかりに、かわいい絵文字、かわいい語彙。女子高生みたいなしなの作り方…。そんな文章に、夫になりきった本妻が爆笑しながら、「僕」を使いこなしてなりきりチャット。もうね…。最高に楽しかった。こんなに楽しいんだ。結婚生活って…。と思った。それも、夫が浮気した時に、こんなに楽しいのか…。と思った。

最高に楽しいメールだった。夫になりきって浮気相手とメールするの。楽しかった。メールの最後に「うちの妻がかわいいので」と愛妻家を演出する時の最期のアッパーくらわした気分が最高だった。

こんなに楽しいなら、もっと夫が女にちょっかい出されて、誘惑されてきてくれと思った日だった。楽しかった。夫になりきりチャット。本妻って、最高に楽しい。