日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ②
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2021/02/19 00:20:04
こんばんは!19日(金)は北日本で雲が多く、日本海側を中心に
雪の降る所があるでしょう。北陸から山陰も雲が広がりやすく、
雪の降る所がありますが、次第に天気は回復する見込みです。
その他の地域は晴れるでしょう。
多彩な紅葉
大峯奥駈道
世界遺産
1300年の歴史
紀伊山地
最深部
大自然に抱かれた修験の道
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大峰山
〇ガイド 上野勝美さん
アウトドアメーカーのサラリーマンから14年前ガイドに転身した上野勝美さん。
大峯山など熊野古道を案内する傍ら、
修験者として大峰山で修行に励んでいます。
*撮影:10月中旬
前回は登り始めること3時間近くの大普賢岳山頂の手前まででした。
今回は大普賢岳の眺望の素晴らしさからご紹介致します。
〇大普賢岳(1780m)
「はい、大普賢岳登頂で~す」
やった~。
「どうですか?この眺望」
うわぁ~、すっご~い。
南には熊野までずうっと続く山並みを一望。
「今日は本当に最高の秋晴れで眺望いいですね。
それから三角の尖がった山、あれが我々の目指す八経ヶ岳になります」
あれが八経ヶ岳かぁ~?
〇八経ヶ岳(1915m)
ピラミッドのような綺麗な三角錐。存在感ありますねぇ。
そして北には修験道の聖地、大峰山寺がある山上ヶ岳。
〇山上ヶ岳(1719m)
「あれが大峰の主稜線になります。
修験者が行きかっていた、現在も行きかっている」
〇大峯奥駈道
「これが大峯奥駈道です」
遥か彼方まで続く主稜線。これが世界遺産、大峯奥駈道かぁ~。
ここで山旅スケッチ。
<山旅スケッチ> 1300年修験道の聖地
飛鳥時代の終わり、大峰山を開山した役小角。
〇役小角(えんのおづの)(役行者)
和歌山の熊野本宮大社から奈良の吉野山まで90kmの山々を歩き通しました。
その修行の道が大峯奥駈道です。
〇山上ヶ岳
中心は霊峰山上ヶ岳。
〇大峯山寺
修験道の聖地として毎年多くの修験者が修行を行います。
ガイドの上野さんが修験の道に入ったのは14年前。
日常は当たり前ではなく
日々感謝すること
ある僧侶から教えを受けた上野さんは
自分の内や行ないを見つめ直したいと思いました。
「修験道っていうのは半分”俗人(ぞくじん)”で
半分”僧侶”であると言われているんですけれども、
俗世間にいるといろんな嫌なことがあったり、
自分も悪口雑言言ったりするのが、
山に来ると(心身を)リセットできる。
明日からまたみたいな頑張る活力になったりとか
するんじゃないんですかね。
身も心も軽くなるというか、そういう感じですかね」
大峰山の大自然の中で己を厳しく追い込み、心身を磨く。
心の平安を求めて、上野さんの修行は続きます。
大普賢岳を後にして大峯奥駈道を歩く。
「これからちょっと岩場の急な下りになりますので、
気をつけて行きましょう」
一気に登って今度は一気に下る。アップダウンが厳しいですね~。
「そうですね、足元気をつけて行きましょう」
ふ~、やっと平らになった。あ~、紅葉が綺麗だな~。
「どんどんどんどん濃くなっていくと思いますので楽しみにしてください」
うわ~。
「どうですか?この色」
ここ素敵ですね~。
「今もうベストシーズンといえるんじゃないですかね~」
〇ブナ
黄色く色づくのはブナ。
〇オオイタヤメイゲツ
濃いオレンジはオオイタヤメイゲツ。
大峰山はカエデの種類が多く、10以上もあるんだとか。
沢山の色が溶け込んだグラデーションがとっても綺麗。
紅葉の世界に浸りながらのんびり歩く。
大峰山は今がまさに紅葉のクライマックス。
美しいデザイン模様が稜線を包みます。
歩き続けること4時間、また岩場だ~。
「これからも鎖になるので気をつけて行ってくださ~い」
は~い。
鎖場が次から次に、気が抜けないな~。
「ほんとに険しい道ですね~、これぞ行場って感じじゃないですか」
確かに修行の場って感じ。
また下りの鎖場だ~。
<山旅スタイル> 修験者直伝!鎖場の下り方
上野さ~ん、鎖場を安全に下る方法を教えてください。
「まずは鎖場見つけたら鎖が大丈夫か?」
〇鎖が固定されているか要チェック!
「チェックする」
鎖がしっかり固定されているか必ず確認。
〇後ろ向きに下る場合
悪い例
「それから皆さんこうすあって
いきがちなんですけれども、鎖にすがっちゃうと
どうしてもこう足元も見えないし、足がこう
すっぽ抜けてしまいますので」
〇鎖にしがみつくと
足場が見えないので危険
鎖にしがみつくと足場が見えず危険。
〇後ろ向きに下る場合
良い例
〇上体を起こして
足元を見ながら下る
「出来るだけ上体を起こして
自分の足元が見えるような形で下りるのが安全だと思います」
なるほど~。
また前を向いて下る際の注意点。鎖を順手で持つと
〇順手だと滑ったときに手首を痛める
滑って体が反転した時、手首を痛める恐れがあります。
その為、鎖は順手ではなく逆手で持つ。
そうすれば、もし落ちそうになっても手首を痛めずに済みます。
鎖場では落ち着いて一歩一歩確実に下りましょう。
一面苔に覆われた場所に出た。
「は~い、雰囲気が違ってほっと出来る場所に出ましたね~。
ここは稚児泊という行場なんです」
〇稚児泊(ちごどまり)
*名前の由来は諸説あります
稚児泊は難所が連続する奥駈道ならではの地名。
子供のような泣きごとを言う奴は置いていくぞ」と
いうことから名づけられたんだとか。
でもなんだかここはほんとに安らぎを感じるな~。
「そうですね、険しいとこもあり、緩やかなとこもあり、
癒し場所もありっていう所が大峰の魅力です」
なるほど~。
奥深い大峰山の自然を感じながらこの日泊まる小屋を目指す。
出発して7時間
〇行者還(ぎょうじゃがえり)避難小屋(1420m)
「はい、お疲れ様でした~」
やっと着いた。
「行者還避難小屋到着です。ちょっと小屋の後ろ見てくださ~い」
うわぁ~、岩がそそり立ってる。
「迫力のあるいかにも行場らしい山ですよね?」
〇行者還岳(ぎょうじゃがえりだけ)(1547m)
「あれが行者還岳になりま~す」
行者還?面白い名前。
「あの~、役小角が~、大峰を開山する時に、
南側からずうっと来たんですけれども、
この岩壁を見て、一度還ったということで行者還と名付けてるんですね」
へぇ~、かの役小角もたじろいだ山なんだ。
地名一つとってもいろんな云われがあるんですね。
さぁ、明日はいよいよ八経ヶ岳を目指す。
今夜はゆっくり休もう。
今回はちょうど1日目の行者還避難小屋に宿泊をしまして、
明日二日目は大峯奥駈道の南から進み山頂を目指します。
どうもお疲れ様です。
はい、どこで区切るかで読者が見やすいもありますよね?
今回は一日目で区切れました。
そうですね、2週間から3週間ぐらいかかる可能性もありそうですよね?
ももさん、お優しいですね。心配をありがとうございます。
山道の90キロって想像もつかないです(^^;)