日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2021/05/03 00:46:50
こんばんは!3日(月)は北陸から北の日本海側で雲が多く、
雨の降る所があるでしょう。北海道は雪となる所もありそうです。
その他の地域は晴れますが、午後は関東や東北の太平洋側で雲が広がり、
局地的に雨や雷雨の所もあるでしょう。
風
雪
白銀の世界
標高2000mの展望台
遮るものの無い 天空の峰々
春の光きらめく高原へ
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長野 美ヶ原
*この番組は2019年4月8日に放送したものです
〇登山ガイド 植松晃岳さん
植松さんはガイド歴30年のベテラン。
美ヶ原の自然に詳しい山の案内人だ。
*撮影3月上旬
前回は牛伏山のモルゲンロートと呼ばれる美しい朝焼けを
眺め感激をしたところまでの紹介でした。
今回は山小屋を出発するところから頂上を目指します。
午前9時、山小屋を出発。
昨日の吹雪で木々が真っ白に雪化粧している。
「凄いですね~、樹氷が輝いてますよ」
「これ見てください」
海老の尻尾みたい。
「へ~、これ夕べの一晩のうちに出来た樹氷ですねぇ。
こんなに大きいですよ~。
え~、食べてみたくなりますねぇ。
雪の天ぷらみたい、味無いけど、美味しい」
一晩でこんな見事な樹氷が出来たんだぁ。
「はい、では、ちょっと気をつけてここを歩いて行きま~す」
何ですか?ここは
「これはね~、柵なんですよ。
え~と、こっから中は牧場なんですけれども、こっから登山道が始まります」
*現在 柵は閉鎖されています
「で、ここを歩いて今日凄い雪原ですね~。
普段はあの~、牧草地帯なんですけれども、
雪に埋まってますので、はい、行きま~す」
〇茶臼山登山道
雪に覆われた登山道、植松さんの後をしっかり付いていく。
ここからはスノーシューを履いていく。
フカフカの雪原を歩くのって気持ちいいですね~。
「は~い、雪が舞い上がりますねぇ」
春の陽に輝く雪原を行く、とても贅沢な時間だ。
「ちょうど茶臼山が見えてきました~」
「この辺りにウサギの足跡がありますねぇ」
どこですか?
「ここがずうっとウサギの足跡ですよ~」
何でウサギって分かるんですか?
「ウサギは後足が大きくて、ウサギ跳びというように跳ねて歩きますよね~
ですから、これが前足。
あ~、指も見えますね、ちゃんちゃんぱっ。
ですから後足が、前、前足よりも前に来る。
それがウサギの歩き方ですね。
これ今、下の方からですね、ずうっと上に向かって
今度上に向かって歩いていますねぇ。
途中で餌を探しているんでしょう」
何を食べてるんですか?
「新しい新芽ですね、芽だとか、え~、柔らかい枝。
そういったものを冬は食べて凌いでいます」
山小屋を出て1時間、ガスが出てきた。
随分木が増えてきましたね~?
「この辺はズミですね」
ズミ?
「ズミはですね、酸っぱい実という字を書きます」
酸っぱい実か、どんな実だろう?
「ここにちょうどですね~、え~、去年の秋の赤い実が残ってますねぇ」
*酸実(ずみ)
小さなサクランボみたい、周りは樹氷で覆われている。
「この辺美ヶ原一帯はずうっとズミがあります~。
ちょうど赤い実と決勝、これもこの季節ならではのものですね」
あ~、青空が見えてきましたよ、植松さん。
「や~、これだけ出てくるとね、もう時間の問題ですよ。
この霧がバァーっと一瞬に晴れるかもしれません」
美ヶ原を覆っていたガスが消えてゆく。
気持ちいな~、どこまでも行きたい気分だ。
この辺は雪がだいぶ積もってますね~?
「や~、これ綺麗ですね~、これが夕べのブリザードで出来た
シュカブラですよ」
*シュラブラ=風カ
シュカブラですか?
「これは風紋といって風が織りなす雪の芸術ですね」
風が作ったんですか?
「このように風が吹いて、それが波の様に押し寄せてますね。
ずーっと広がってます、まるで氷の波ですね。
まさにさざ波、さざ波ですよ」
雪に描かれた紋様は高原を通り抜けていった。
風の足跡なんだ。
ここからアルプス展望コースを歩き、最高峰の王ヶ頭を目指す。
〇アルプス展望コース
「はい~、どんどん山が見えてきました。
中央アルプスですね」
〇木曽駒ケ岳(2956m)
たなびく雲の上に木曽駒ケ岳が見える。
〇御嶽山(3067m)
「で~、その右が御嶽(おんたけ)。正面には乗鞍岳が見えてます」
〇乗鞍岳(3026m)
3000mの峰々は真っ白だ。
「まさにアルプス展望コースならではの景観ですね」
日本の名だたる山々を眺めながら行く、素晴らしい。
「これから行く王ヶ頭があそこに見えてきましたよ~」
風通しの良い王ヶ頭には放送局などの電波塔が立ち並ぶ。
「はい、こっから、あと少し、最後の登りです。
気を抜かずゆっくり行きましょう。
滑らないように行きますよ~」
結構、急ですね~。
「はい、この先は凍ってます~。
チェーンスパイクの爪を食い込ませて、ゆっくり慎重に行きますよ~」
正午過ぎ、美ヶ原の最も高い場所までやってきた。
「はい、お疲れ様でした。
美ヶ原の最高峰、王ヶ頭に着きました、2034mです」
〇王ヶ頭(2034m)
「あっ、先程まで隠れていた南アルプス。
そして八ヶ岳も見えてきましたね、凄い景観ですね~」
〇蓼科山(2531m)
蓼科山から続く八ヶ岳連峰。
その右手には南アルプスの峰々も遠くに望める。
「もう一つ景観の素晴らしい場所があるので、そちらに行ってみましょう、はい」
王ヶ頭から延びる登山道を西へ。
歩くこと15分高原の端に出てきた。
〇王ヶ鼻(2008m)
「はい、王ヶ鼻に着きました~、見てください、この光景。
北アルプスの端から端まで全部見えますよ~。
眼前に迫ってきますね~、凄い光景です~」
日本海から続く北アルプス。
〇白馬岳
南北150kmもの山並み。
〇鹿島槍ヶ岳
そのすべてが一望出来る。
〇剱岳、立山、燕岳、水晶岳
美ヶ原は北アルプスの峰々を眺める絶好の展望台だ。
〇槍ヶ岳、穂高岳
登って来た甲斐があったなぁ。
「解放感、広さ、そして雪の白さ、何よりもこの景観ですよね」
〇登山ガイド 植松晃岳さん
「全てが美しい、誰が付けたか分かりませんけれども、
ほんとに美しい高原です」
日本百名山が40山近く見えるという美ヶ原。
山を眺める楽しさを存分に味わう山旅です。
松本市郊外にあります三城(さんじろ)牧場からスタートをした山旅。
どこまでも広い高原を進んできた道のり。
そして山小屋では結晶を見ました。
強烈な風が吹き続く中を進み、樹氷を見ました。
星空を眺めカノープスという星のことを知りました。
この星が見られますと願いが叶うといわれるようですね。
土曜日にありました宮城で起きた地震など、
なるべくなら起きないように願いたいものです。
大気が不安定なここ数日、何事も被害が出ないことを、
色々なことが平穏無事なりますようにと。
はい、どうもありがとうございます。
あはは、そうですね、狼さんではないですよ。
そうですね、ここは山の上が台地上になっており、とてもその名の如くです。
機会がありましたらいずれご訪問をいかがでしょうか?
足跡はうさぎで良かった(^^;)
全てが美しい高原って行きたいなw