日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ④
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2022/02/02 00:17:32
こんばんは!2日(水)は、北日本の日本海側や北陸から山陰では
ゆきやあ目の降る所が多いでしょう。
風が強まってふぶく所や、雷を伴う所もある見込みです。
北日本から西日本の太平洋側や九州北部は概ね晴れるでしょう。
朝までは甲信から東海や近畿で所により雪や雨が降り、
午後は九州南部で雲が広がる見込みです。
南西諸島は雲の多い天気となり、所により雨が降るでしょう。
大パノラマが広がる稜線
山肌を彩る紅葉
山頂に咲く❝氷の花❞
古くから続く山岳信仰
晩秋の静寂が包む山
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栗駒山
*撮影:10月中旬
〇太宰智志さん
ガイドを務める太宰智志さんは、山岳スキー競技に取り組むアスリート。
日本選手権で優勝したこともあるんですって。
〇2019年 山岳スキー競技日本選手権ショート部門優勝
前回は歩き始めて3時間、広場のような所に出た所までの紹介でした。
今回はその広場のような場所の所から始めます。
〇天狗平
「こちら登山道が交わる交差点となっている天狗平(てんぐだいら)に
到着しました。
目的地の展望岩頭がこちらなんですけれども、
その前に是非お立ち寄りいただきたい所があるのでご案内したいんです」
お願いします。
「はい、こちら側です」
どんな場所なんですか?
「はい、栗駒山にとってとても重要な場所で、
神秘的な景観が広がっている場所なんですよ」
神秘的な景観か~?楽しみだな~。
急な下り坂をどんどん降りて行きます。
「見てください、この場所が、え~、御室(おむろ)と呼ばれている場所で、
訪れる登山者も少なく、知る人ぞ知る場所なんです」
木々が生い茂る山腹にここだけ草原が広がってる
〇御室
ブナやミズナラの紅葉と草紅葉のコントラストが綺麗。
この辺りは古くから修験者達の修験の場だったそうです。
やっぱり特別な雰囲気があるな~。
うわぁ~、大きな岩の壁が迫ってきた。
「この岩壁群がまさに御室の象徴です」
白いお社のようなものが見えてきた。
何か祀ってあるのかな~?
「ご覧ください、これが、え~、駒ヶ種(こまがたね)神社奥の院と
呼ばれている場所で、かつては修験者がこの石室に籠って瞑想したり、
修行をしたり、していたそうです」
修験者達の想いがこもった場所。
厳(おごそ)かな雰囲気に満ちてるな。
祠がある岩から水が滴(したた)り落ちてる。
〇迫(はさま)川
ここから仙台平野の北を流れる迫川が始まります。
「この沢は麓の地域の田畑を潤しています。
まさに命の源だった訳ですね~」
ここには五穀豊穣や家内安全などの神が祀られています。
あれ、馬の絵が刻まれた石板があるけど、何だろう?
ここで山旅スケッチ。
<山旅スケッチ>
人々の心に息づく信仰
栗駒山の由来は、残雪期に現れる馬の雪形。
〇お駒さま
人々はその姿をお駒さまと呼び、崇めてきました。
〇夏山開き
毎年5月に行われる夏山開き。
馬の形をした神輿(みこし)を担(かつ)ぎ、山頂まで登ります。
御室の祠にある石板も、その信仰を示すものです。
江戸時代、石板から取った拓本(たくほん)を
神棚に飾る風習が生まれました。
新湯温泉 くりこま荘
〇菅原次男さん
麓で山小屋を営む菅原次男(すがわらつぎお)さんも
毎年のように拓本を取りに行ったといいます。
菅原次男さん「代表者が御室に行きまして、
え~、拓本を取って、いて行けなかった各戸に回して、
1年の、う~、平安を願うと」
栗駒山の神、お駒さまを崇める心は今も人々の心に息づいています。
さぁ、目指すはビュースポット、展望岩頭。
灌木がすっかり葉を落としてる~。
晩秋の静かな雰囲気が広がってるな~。
「もう少しで着きますよ~」
はい。
〇展望岩頭
登り始めて5時間、ようやく着いた。
「さぁご覧ください」
凄い景色ですね~?
「この辺り一帯が展望岩頭と呼ばれていまして~、絶景ビューポイントです」
〇焼石岳
向こうに見えるのは夏は花の山として有名な焼石岳(やけいしだけ)。
〇昭和湖
手前は昭和湖。
流れる雲が水面(みなも)に映ってる。
〇神室(かむろ)連峰
西の神室連峰から冷たい風が吹き付ける。
もう半月もすればこの辺りの山肌は一面雪を纏(まと)うんだろうな~。
〇太宰智志さん
「栗駒山をいつも眺めていたくて、
いつでも登れるように麓の町に引っ越して来たんですが、
静かな山旅を思う存分楽しめることが私にとって何よりの宝です。
いつでも私を受け入れてくれる心和むそんな山です」
季節が秋から冬へと移りゆく中、様々な表情を魅せてくれた栗駒山。
人々の心に息づく山への想いに触れた山旅でした。
JRくりこま高原駅から車で1時間、いわかがみ平に到着をしました。
ここの登山口からガイドの太宰さんと待ち合わせをしました。
雨の影響でドロドロになってることが多いコースと太宰さん。
水溜まりや泥濘(ぬかるみ)が多かったです。
クロベという緑の葉が茂る針葉樹を眺めながら、
オレンジや黄色、緑のグラデーションが美しい紅葉の中を進みました。
ドウダンツツジも美しかったですね。
そして、東栗駒コースの第1関門にやって来ました。
粘土質の土壌のツルツルとして滑りそうな❝黄色い悪魔❞と呼ばれる道を進みます。
そして梯子(はしご)がありました。
登り切りますと、クロベの森が鮮やかでした。
歩き始めて40分、大きな沢に出ました。
ここは新湯沢という所で、沢の中を歩いて行きました。
歩いているのは一枚岩の川底です。
新湯沢を後に登って行きます。
栗駒山の山頂が見えてきました。
新湯沢から15分歩きますと稜線に出ます。
宮城と岩手の県境です。
稜線は風が強く大きな岩もありました。
草紅葉の美しい眺めを進みます。
しばらく行きますと、登山道が丸太の階段になります。
山頂まで標高差150mの坂を登って行きます。
登り始めて2時間半、栗駒山山頂に到着です。
霧氷が美しく、山肌が赤く染まっていて綺麗です。
須川湖は火山活動で出来た湖です。
いつまでもこうして息づいています栗駒山。
沢山の恵みを感じ取れる山でした。