日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2022/05/03 00:39:06
こんばんは!3日(火)は、北海道では雨の降る所が多く、
所により雷を伴うでしょう。
東北から九州にかけては晴れる所が多いものの、
東北の日本海側から北陸では午前中を中心に所により雨が降り、
雷を伴う所もありそうです。
奄美から沖縄は概ね晴れますが、先島諸島は曇りや雨となるでしょう。
山岳信仰が息づく山
冬限定
❝神域❞の森へ
山からの
豊かな恵み
人々に愛される山
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長野 飯縄山
〇登山ガイド 中林寿之さん
20年前、長野の自然に魅せられ、横浜から移住した中林寿之さん。
飯縄山の麓で暮らしながら登山やスキーのガイドをして活躍しています。
*撮影:3月上旬
前回は一日目、飯縄山の山肌に種まきじいさんの雪形が現われましたところの
紹介まででした。
今回は二日目、飯縄山登山口から始めます。
2日目
〇飯縄山登山口(1125m)
「じゃあ行きま~す」
二日目、いよいよ飯縄山の頂を目指します。
フィーフィー♪ フィーフィー♪
フィーフィーフィー♪
雪の樹林帯を登って行くと。
「冬ならではの変わりものありますね」
〇オオカメノキ
「これ、オオカメノキですね~。
あの~、春に備えて~出てる~、冬芽ですね」
〇冬芽
「で、バンザーイ♪とか、兎~みたいに、
形が見えて面白い形してますね~」
確かに兎だ~。
「これ実はね~、かんじきの~、
あの~、フレームに使われてる木なんですね」
〇かんじき
「こ~んなに曲げても折れないですよね、はい。
しなりが良くて。
で、粘りっけがある木ですね」
〇トチノキ
こちらは~トチノキの冬芽。
あ~、くっ付いた~。
粘々(ねばねば)した樹脂が寒さや虫などから冬芽を守るんだって。
〇ノリウツギ
ノリウツギも冬ならではの姿を見せてくれます。
夏の華やかさがそのまま。
天然のドライフラワーってとこかな。
「はい、え~と、飯縄登山道の南、登山道沿いに十三仏あるんですよね」
〇十三仏
へぇ~、13の仏様が見守ってくれているんだ~。
「十三仏を巡(めぐ)って~、身も心も綺麗になって~、山頂に上がって。
で、で~、下山してまた綺麗な体になって、
新たな人生を送りましょうっていうような仏様になりますね、はい」
結構きついな~、雪山の登りは。
ストックの使い方を教えてもらおう。
<山旅スタイル>
ストックの使い方
1 ゴムキャップを外す
まずは先端のゴムキャップ。
「え~、夏山だと石突き(いしづき)のキャップ、
ゴムキャップ付けてくださいね。
冬山だとやっぱりちょっと重いですね」
〇石突き
「この石突きを出して、しっかり雪面を着ける。
そうすることで滑りにくいですよね」
2 バスケットは大きなものに
バスケットを大きなものに変えると、柔らかい雪面でも沈みにくくなります。
3 長さを調整する
長さの調整も忘れずに。
「長いと、あの小っちゃな結尾(けつび)も割れなくて、
あと力も入れにくいですよね。
なので出足としては、え~、肘が曲がる程度。
もしくは直角から下げたぐらいがちょうどいいですね~」
〇目安は肘が曲がる程度
さらに伸ばし方にもコツが。
「三段式のストックであれば、下をおもいっきり伸ばす」
4 三段式のストックは下から伸ばす
「最大伸ばす。
で、上を自分の長さに合った長さに変えて、使うと重心が上にくるんですよね。
下が軽くなるので、え~、こう楽になります」
ミズナラやシラカバの森を登ること1時間
五番目の地蔵は菩薩です。
「え~と、緩やかな尾根登って来ましたけど~、
こっから一気にグイっと登りますよね。
ここずうっと登って行きます、はい」
わぁ~、急斜面だ~。
「夏道だとこっちにはジグザグで~、え~、通って行くんですけど~、
雪崩の危険性があるので、こっから冬はこの尾根の安全な所を
直登という感じになりますね」
〇駒つなぎの場
〇尾根を直登
ここでアイゼンを装着。
結構たいへ~ん。
「キック、前爪しっかり効かせて~、
キックキックで急斜面登って行ってください」
キックキックですね~?
「ちょっと斜度緩くなったな~っと思ったら、
アイゼンの歯を全部効かせてガニ股で。
慌てずゆっくり」
「お話しながらがいいペースになりますからね。
こうやってお話しながら行きましょうか?」
分かりました~。
「最後の十三仏目、虚空蔵菩薩になりますね」
ついに最後の仏様だ~。
「で、これで身も心も綺麗になって、
で、あの綺麗な体で、え~、山頂目指して行きましょう、はい」
ここで山旅スケッチ。
<山旅スケッチ>
山名の由来
飯縄山の名前の由来は?
〇飯砂(いいすな)
「昔はいい砂があった。
飯砂って書いて飯砂山っていわれて、
そこから名前が変わって飯縄山になったんでしょうね」
〇飯砂山 → 飯縄山
「昔はね飯砂が実は食べられたんですね」
え~、砂を食べた~?
「で、昔、あの~、ここの神様の飯縄三郎天狗、飯縄三郎が、
え~、里の人々が~、食糧難で食べるものが無かった時に、
この飯砂を里の人達に振るまったんですよね。
で、里の人達はそれを喜んで、え~、飯縄の天狗さん。
三郎さんのことを慕ったといわれてますね、はい」
食べられるという砂、果たしてその正体は?
〇戸隠地質化石博物館
〇学芸員 田辺智隆さん
「こちら天狗の麦飯になります」
天狗の麦飯?
昭和14年に採取されたものなんだそう。
「微生物の集合体らしいんですけれども、
あの~、実は長野県各地の火山で、採集されてるんですけれども、
かつてそういう飯縄山だとか黒姫山だとかになって、
それを修験者達が食べたんじゃないかっていわれています」
江戸時代に書かれた記録を見ると。
手にすくって食べると
味わいは麦飯と変わらない
誠に珍奇なものである
これにより飯砂山(いずなさん)と呼ぶ
とあります。
*諸説あります
飯砂山(いずなさん) → 飯縄山(いつなさん)
そして現在の飯縄山(いいづなやま)へ。
出発して2時間半、標高1800mを超えました。
〇飯縄山(南峰)
「え~と、飯縄山の南峰、着きましたね、はい。
で、向こうに見えるのが、え~、飯縄山の山頂っていわれている
北峰になりますね。
その前に飯縄神社の、え~、奥宮がありますんで、
え~、奥宮にちょっと行ってみましょう」
今回は飯縄山南峰に到着したところまでと致します。
次回は飯縄神社の奥宮で参拝をし、その後頂上を目指します。