Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③     


こんばんは!3日(火)は、北海道では雨の降る所が多く、

所により雷を伴うでしょう。
東北から九州にかけては晴れる所が多いものの、
東北の日本海側から北陸では午前中を中心に所により雨が降り、
雷を伴う所もありそうです。
奄美から沖縄は概ね晴れますが、先島諸島は曇りや雨となるでしょう。

山岳信仰が息づく山
冬限定
 ❝神域❞の森へ
山からの
 豊かな恵み

              人々に愛される山
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               長野 飯縄山

〇登山ガイド 中林寿之さん

20年前、長野の自然に魅せられ、横浜から移住した中林寿之さん。
飯縄山の麓で暮らしながら登山やスキーのガイドをして活躍しています。

*撮影:3月上旬

前回は一日目、飯縄山の山肌に種まきじいさんの雪形が現われましたところの
紹介まででした。
今回は二日目、飯縄山登山口から始めます。

2日目

〇飯縄山登山口(1125m)

「じゃあ行きま~す」

二日目、いよいよ飯縄山の頂を目指します。

フィーフィー♪ フィーフィー♪

フィーフィーフィー♪

雪の樹林帯を登って行くと。

「冬ならではの変わりものありますね」

〇オオカメノキ

「これ、オオカメノキですね~。
 あの~、春に備えて~出てる~、冬芽ですね」

〇冬芽

「で、バンザーイ♪とか、兎~みたいに、
 形が見えて面白い形してますね~」

確かに兎だ~。

「これ実はね~、かんじきの~、
 あの~、フレームに使われてる木なんですね」

〇かんじき

「こ~んなに曲げても折れないですよね、はい。
 しなりが良くて。
 で、粘りっけがある木ですね」

〇トチノキ

こちらは~トチノキの冬芽。
あ~、くっ付いた~。

粘々(ねばねば)した樹脂が寒さや虫などから冬芽を守るんだって。

〇ノリウツギ

ノリウツギも冬ならではの姿を見せてくれます。

夏の華やかさがそのまま。
天然のドライフラワーってとこかな。

「はい、え~と、飯縄登山道の南、登山道沿いに十三仏あるんですよね」

〇十三仏

へぇ~、13の仏様が見守ってくれているんだ~。

「十三仏を巡(めぐ)って~、身も心も綺麗になって~、山頂に上がって。
 で、で~、下山してまた綺麗な体になって、
 新たな人生を送りましょうっていうような仏様になりますね、はい」

結構きついな~、雪山の登りは。

ストックの使い方を教えてもらおう。

<山旅スタイル>
 ストックの使い方

1 ゴムキャップを外す

まずは先端のゴムキャップ。

「え~、夏山だと石突き(いしづき)のキャップ、
 ゴムキャップ付けてくださいね。
 冬山だとやっぱりちょっと重いですね」

〇石突き

「この石突きを出して、しっかり雪面を着ける。
 そうすることで滑りにくいですよね」

2 バスケットは大きなものに

バスケットを大きなものに変えると、柔らかい雪面でも沈みにくくなります。

3 長さを調整する

長さの調整も忘れずに。

「長いと、あの小っちゃな結尾(けつび)も割れなくて、
 あと力も入れにくいですよね。
 なので出足としては、え~、肘が曲がる程度。
 もしくは直角から下げたぐらいがちょうどいいですね~」

〇目安は肘が曲がる程度

さらに伸ばし方にもコツが。

「三段式のストックであれば、下をおもいっきり伸ばす」

4 三段式のストックは下から伸ばす

「最大伸ばす。
 で、上を自分の長さに合った長さに変えて、使うと重心が上にくるんですよね。
 下が軽くなるので、え~、こう楽になります」

ミズナラやシラカバの森を登ること1時間

五番目の地蔵は菩薩です。

「え~と、緩やかな尾根登って来ましたけど~、
 こっから一気にグイっと登りますよね。
 ここずうっと登って行きます、はい」

わぁ~、急斜面だ~。

「夏道だとこっちにはジグザグで~、え~、通って行くんですけど~、
 雪崩の危険性があるので、こっから冬はこの尾根の安全な所を
 直登という感じになりますね」

〇駒つなぎの場

〇尾根を直登

ここでアイゼンを装着。

結構たいへ~ん。

「キック、前爪しっかり効かせて~、
 キックキックで急斜面登って行ってください」

キックキックですね~?

「ちょっと斜度緩くなったな~っと思ったら、
 アイゼンの歯を全部効かせてガニ股で。
 慌てずゆっくり」

「お話しながらがいいペースになりますからね。
 こうやってお話しながら行きましょうか?」

分かりました~。

「最後の十三仏目、虚空蔵菩薩になりますね」

ついに最後の仏様だ~。

「で、これで身も心も綺麗になって、
 で、あの綺麗な体で、え~、山頂目指して行きましょう、はい」

ここで山旅スケッチ。

<山旅スケッチ>
 山名の由来

飯縄山の名前の由来は?

〇飯砂(いいすな)

「昔はいい砂があった。
 飯砂って書いて飯砂山っていわれて、
 そこから名前が変わって飯縄山になったんでしょうね」

〇飯砂山   →   飯縄山

「昔はね飯砂が実は食べられたんですね」

え~、砂を食べた~?

「で、昔、あの~、ここの神様の飯縄三郎天狗、飯縄三郎が、
 え~、里の人々が~、食糧難で食べるものが無かった時に、
 この飯砂を里の人達に振るまったんですよね。
 で、里の人達はそれを喜んで、え~、飯縄の天狗さん。
 三郎さんのことを慕ったといわれてますね、はい」

食べられるという砂、果たしてその正体は?

〇戸隠地質化石博物館

〇学芸員 田辺智隆さん

「こちら天狗の麦飯になります」

天狗の麦飯?

昭和14年に採取されたものなんだそう。

「微生物の集合体らしいんですけれども、
 あの~、実は長野県各地の火山で、採集されてるんですけれども、
 かつてそういう飯縄山だとか黒姫山だとかになって、
 それを修験者達が食べたんじゃないかっていわれています」

江戸時代に書かれた記録を見ると。

手にすくって食べると

味わいは麦飯と変わらない

誠に珍奇なものである

これにより飯砂山(いずなさん)と呼ぶ

とあります。

*諸説あります

飯砂山(いずなさん)   →   飯縄山(いつなさん)

そして現在の飯縄山(いいづなやま)へ。

出発して2時間半、標高1800mを超えました。

〇飯縄山(南峰)

「え~と、飯縄山の南峰、着きましたね、はい。
 で、向こうに見えるのが、え~、飯縄山の山頂っていわれている
 北峰になりますね。
 その前に飯縄神社の、え~、奥宮がありますんで、
 え~、奥宮にちょっと行ってみましょう」

今回は飯縄山南峰に到着したところまでと致します。
次回は飯縄神社の奥宮で参拝をし、その後頂上を目指します。







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