Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ①    


こんばんは!4日(土)は、北海道から東北北部では雲が広がりやすく、

所によりにわか雨があるでしょう。
東北南部から九州にかけては概ね晴れる見込みです。
南西諸島は曇りや雨となり、雷を伴い激しく降る所もあるでしょう。

落とすずれるのは北アルプス、乗鞍岳(のりくらだけ)。
白銀の3000m峰に挑戦します。

修験者の滝
巨大な火口
氷の造形

          春陽(はるのひ)きらめく白銀の峰
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                乗鞍岳

北アルプスの南部、長野県と岐阜県に跨る乗鞍岳。

〇乗鞍岳

東西30km、南北15km、主峰剣ヶ峰(けんがみね)をはじめ、
23の峰々が連なる堂々とした姿が魅力です。

〇剣ヶ峰(3026m)

長野県松本駅から車で1時間程、登山口のある乗鞍高原です。

〇乗鞍高原(登山口)

ここで案内して下さる方と待ち合わせ。

こんにちは。

男性の方「はい、こんにちは~」

〇山小屋主人 六辻(むつじ)徹夫さん

「今日はよろしくお願い致しま~す。
 乗鞍岳で山小屋をやってる六辻と申します」

*写真提供:長野県学習旅行誘致推進協議会松本支部

乗鞍岳の中腹で山小屋を営む六辻徹夫(むつじてつお)さん。
四季を通じて乗鞍岳で暮らし、この山のことを知り尽くしています。

「厳しい冬が終わって雪が融け始めているこの時期、
 何だか気持ちがウキウキしますよね~。
 この春めいてきた乗鞍を一緒に登りましょう。
 大きな乗鞍の雄大さ、それを感じていただけたらなと思います」

1日目

雪の乗鞍岳に挑む一泊二日の山旅。
一日目は乗鞍高原からスキー場のリフトを使って入山。
三本滝(さんぼんだき)に立ち寄ったのち、中腹にある六辻さんの山小屋で一泊。

2日目

二日目は白銀の大斜面、位ヶ原(くらいがはら)を進み、
春のある時にしか行けない朝日岳へ。
巨大な火口を望んだ後、最高峰の剣ヶ峰へ。

同じルートで下山。
雪山の中級者向けコースです。

まずはリフトで。

「はい、じゃあここで前、ご覧ください。
 正面に見えるのが乗鞍岳です。
 一番尖って見える所が剣ヶ峰になりますね」

あそこに登るのか~?

〇剣ヶ峰

二つのリフトを乗り継ぎ、一気に標高1800mへ。

「はい、じゃあね、え~と乗鞍岳へ行くには、
 あの~、こっちの方行くんですけども、
 その前に一つね絶景見に行きましょうか?」

はい、お願いしま~す。

「こっからね~、あの~、スノーシュー履いて、
 え~、行きますので準備しますね~」

「じゃあね、ここから雪が深くなってきますのでね、
 ビーコンという装備にスイッチを入れます。
 これですね、雪崩に埋まった時なんかはね、
 これから電波が出てることによって、
 私の場所をですね特定することが出来ます」

*撮影:4月上旬

午前9時半スタート

雪の感触、気持ち~い。

わっ、雪が舞ってる。

「ちょうど昨日、雪が降ったのでね、積もったので。
 それが風で落とされてます」

四月に入っても凄い雪~、わ~、見えな~い。

この先にどんな絶景が?

わ~、滝~。

「は~い、ご覧くださ~い。
 ここが絶景ポイント、三本滝と呼ばれる滝ですね」

〇三本滝

ほんと、滝が三か所から流れ落ちている。

「昔、修験者の方がここで滝行をしていた。
 いうような話も聞いてますね、はい。
 あの辺りご覧くださ~い。
 黒っぽいですけどね。
 昔、乗鞍岳が噴火した時の溶岩の黒色ですね。
 溶岩が流れ落ちてきた時に勢いが止まって固まった所、
 ここの先がこういう風に滝になってるんですね」

へぇ~、火山の噴火で出来たのか~。
自然が創った芸術品だ。

まだ凍っている所もある。

日本の滝100選にも選ばれているんですって。

元のルートに戻り、いよいよ本格的に登り始めます。

春の陽射しを受け、意外と暑い。
それにしてもこの道、随分と広いですね~?

「そうですね、まぁ昭和の時代にですね、
 ツアースキーの為に切り開いたルートなんですね。
 夏は藪が茂って歩きづらいんですよ。
 なので冬がメインのルートなんですよ」

雪の季節ならではの道、なんか得した気分。

〇剣ヶ峰

奥には剣ヶ峰、まだまだこれからだぞ。

「ちょっとストップです。
 向こう左手斜面見上げてください」

わぁ急ですね~?

「ここは時々雪崩が出る斜面なんですね~。
 まぁ今日は安定してそうですけども、安全の為、間隔を空けて、
 速足で行きましょうか?
 私が先に行きますのでね、合図しますから、そしたら来てください。
 お願いしま~す」

合図を待って。

「は~い、じゃあどうぞ~、来てくださ~い」

上の方を注意しながら少し速足で。

あ~、ドキドキ、何とか抜けた。

「じゃあ行きましょうか?」

歩き始めて5時間、ようやく山小屋へ。

「は~い、お疲れ様でした。
 今日の山小屋に到着で~す。
 ここが私がやってる山小屋ですね~」

〇位ヶ原山荘

雪の深さは3~4m。
小屋も半分埋まっている。

「は~い、お疲れ様で~す。
 じゃあここでスノーシュー脱ぎましょう、はい」

乗鞍岳東側の中腹、標高2350mにある山小屋です。
幼い頃から両親に連れられ、山に親しんだ六辻さん。
一度は会社勤めをしましたが15年程前、
空き家となっていたこの山小屋を借り、営業することに。
きっかけとなったのはある本の一説でした。

「この本なんですけどもね」

深田久弥の日本百名山です。

「この中にですね、乗鞍は登ると言うより、
 住むと言った方が似つかわしい山である。
 って書いてあるんですね。
 この言葉に何となくグッと胸が打たれて。
 あ~、乗鞍に住んでみたいな~。
 そういう山なのかな~っと思ったんですね、それが始まりです。

〇登るというより、住む

「もうこれで生活していると、
 昔の人が感じていた山には神様が住むとか、
 木には神様が宿るとか、岩には神様が宿るとか、
 そういったことが何となく、
 あ~、そうなんだな~っという風に、あの、感じてきてますね」

六辻さんがこの山小屋を開いてから、
雪の季節でも多くの登山者が乗鞍岳に集まるようになったといいます。

今回は一日目、位ヶ原山荘で宿泊をするところまでと致します。
次回は二日目アイゼンを履いて出発をするところから始めます。





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