かきくけこさんの日記 | ニコッとタウン

ゲシュ崩ログ　7　ヴァンパイア遍

カテゴリ：家庭
2022/07/07 07:13:05

このブログはかわいいがゲシュタルト崩壊した座標軸の物語です。以下お巫山戯文章暇人に限り御覧依頼。冗談よ。

　漫画ヘルシングで私の耳を奪った美声の声優さんが言ってました。「ヴァンパイアに噛まれた非処女非童貞はグールになり、噛んだヴァンパイアの眷属となる…。」的な事を。（あの声優さんの声めっちゃ最高ですね。しびれますね。なんなんあの支配者の器の美声は）あれね、漫画の話だと思ってるでしょ。私だってそんなん作り話だろって思ってたんだよ。嘘だから面白いよね。フィクションって言われると安心するよね。これは本当の話だと思ったら軽く気が狂いそうですよね。でも

あれは真実の物語だったのよ…

　私がヴァンパイアに最初に噛まれた日の事を話しましょう。ヴァンパイアに噛まれた人は、「ヴァンパイア手帳」というものを国から貰います。なので、その手帳に全部ヴァンパイアについて記録する事になっています。

　※ちなみに、「グール」とは何かというと→マイロード…。マスター…。ご命令を…！マイッマスタアアアアアア！って絶叫しながら、ヴァンパイアに完全服従してご主人様の為なら自爆とか特攻とかする腐った体の都合のいい下僕です。大体のヴァンパイアものに共通してますね。

　なんと、私のヴァンパイア様が私の血液をお飲みになられたのは、生後100時間目。生後100時間目にしてすでにヴァンパイアとして完全な能力をお持ちになられていたのでした。そのあまりに力強い吸血力に下僕はグールとして残りの生涯を捧げる事に喜びを見出すのでした。

　ヴァンパイア様は最初の一年位は私の血液を飽きずにお飲みくださいましたが、ある日「もう飽きたんだよおめぇーなんかっ」って急にご興味をなくされます。とても寂しいものですが、ヴァンパイア様がそうお望みなら、グールはそれに付き従うしか御座いません。何よりヴァンパイア様がお望みならば、グールはそれに「あっかわいい」と思うだけなのです。グールはもう脳死状態で、毎日ひいひい言いながらヴァンパイア様が全ての下劣な下等動物なのです。ひぃひぃヴァンパイア様っ…。

　噛まれてこの方、何回「かわいい～」と言っただろうか。ヴァンパイアものってヴァンパイアは恐ろしい、怖い、とてもヤバイみたいに描かれているじゃないですか。だからヴァンパイアって怖いものだと思ってたんですよ。でも本当にヴァンパイアって…かわいいかわいいかわいいの連続で、気が付いたらかわいいがゲシュタルト崩壊した家庭になってしまいました。かわいい言い過ぎてもうかわいい虐待…？かわいいの意味や権利をはく奪してしまったんじゃないか…。と最近怖いです。

　いやあもう、今日なんて「この服にリボンつけたらもっとかわいいんじゃない」ってお母さんにリクエストなんかするようになってもう、もっとわがまま言ってくるのが楽しみですよね。かわいいかわいい。リボンかわいいと思ってるんだなって当たり前に当たり前の事を考えてるヴァンパイア様がかわいいですよという毎日。リボンって女の子の気持ちをあげるんですね。よく考えたら何であんな形のものに人間は興味やかわいさを感じるのでしょう。かわいいという欲望は一体どこからきて、なんなんですか？わからないですがそれは確かに存在している感情なのだとヴァンパイア様の真剣な眼差しでいつも感動させられます。