Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③     


こんばんは!13日(土)は、台風8号が東日本の太平洋側にかなり接近し、

上陸する見込みです。
このため、東日本では雨の降る所が多く、
雷を伴い激しく降る所もあるでしょう。
系普及の大雨となる可能性もあるため、
土砂災害や低い土地の浸水、蚊膳の増水に注意・警戒してください。
また、高波に警戒し、強風や落雷、竜巻などの激しい突風に注意してください。
北日本や西日本でも雲が広がりやすく、所々で雨が降るでしょう。
雷を伴う所もある見込みです。
特に、東北では土砂災害などに厳重に警戒してください。
南西諸島は概ね晴れますが、所によりにわか雨や雷雨がある予想です。

森が育む
  清流
咲き誇る
 シャクナゲ
コケむす森

             シャクナゲとコケの森
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               甲武信ヶ岳

○案内人 北爪清史さん

甲武信ヶ岳の山小屋で長年小屋番を勤めた北爪さん。
奥秩父への思いを曲にするなど山の魅力を発信しています。

*撮影:5月下旬

前回は目の前に奥秩父の森が広がっている所までの紹介でした。
今回は切り絵についてから始めます。

<山旅スケッチ>
 切り絵で奥秩父

環境省が作った自然観察用のノート。
表紙には奥秩父の森の切り絵が。

○後藤郁子さん

デザインしたのは後藤郁子(ごとういくこ)さんです。
東京の美大で油絵を専攻。
卒業後、甲武信ヶ岳の山小屋で三年働きました。
そして感じた森の魅力を切り絵で表現したのです。

「「切り絵」っていうのはチマチマ切ってく作業がほとんどなんですけど、
 それはその何か山の中のあの小っちゃい苔だったり、葉っぱだったり~、
 そういう小っちゃいもので出来てるっていうのを表現するのに
 凄く、あっ、おんなじかな~みたいな感じで合ってるな~と思って」

○ボッカ道

後藤さんの代表作、ボッカ道。

「ちょうど秋だったんですけど、その葉っぱの一つ一つが光ってたり~、
 あと川がずうっとさらさら、小っちゃい川が流れてる音が
 ずっと続いてたりとかする中を一人でポツーンと歩いてる時~が
 すごく気持ちが良くって~。
 それを以ってあの絵を描きました。
 ひたすら何か淡々と森に続いてく感じを飽きないで
 こっちから何かを発見出来るような森だと思っているので
 そういうところをみんなにも見てもらいたいな~と思います」

甲武信ヶ岳の魅力が素敵な作品を生み出しているんですね~。

歩き始めて5時間

「よいしょっ。
 おっきな岩でしょ?」

あ~、ほんと。

「ここの岩ね~、ユニークな名前が付いてま~す」

何ですか~?

○尻岩

「尻岩(しりいわ)です。
 ちょっと何かお尻に見える。
 お相撲さんのお尻だよね?こんなでかいと、オッホッホッホ」

確かに、おっきなお尻だ~。

「この辺の山域って~、岩なんですよ。
 岩で出来てて~、その上に土が薄く乗って~、
 その上に木が生えてるんですけれども~、
 そういう山をこう輪切りにしたように見えますよね?
 もうこれが断面図というか
 ほんとにこういう山なんですよね、全体が」

岩の上に木々と苔、これが甲武信ヶ岳なんですね~。

「眺めのいい所があるんで、ちょっと行ってみましょう」

何だろう?楽しみ。

「よいっしょ」

「あ~、お~。
 お~、いいね。
 ほら?甲武信岳と富士山」

目指す甲武信ヶ岳、その奥に雪を抱く富士山。

「樹林帯がしっかりあって、森林限界が無いんですよね奥秩父って。
 森がずうっと続いてます」

甲武信ヶ岳は山頂までずっと森なんだ?

今日泊まるのは~?

○甲武信小屋

「こんにちは~」

小屋の男性の方「あっ」

「どうもお世話になります~、お久しぶりです。
 よろしくお願いしま~す」

小屋の男性の方「よろしくお願いしま~す」

北爪さんが16年間働いていた山小屋です。

夕食は手作りのカレー。
歴代の小屋番がレシピを受け継いでいます。

「美味しい」

○甲武信小屋 宗村洋一さん

宗村さん「作り方も、はい、手順を守ってずうっと厳しく、あははは」

「ウフフフフ」

宗村さん「やってます」

「そうだよね、厳しいもんね、美味しい」

宗村さん「ありがとうございます」

「懐かしい」

2日目
午前4:30

翌朝

「おっ、今日もいい天気そうですね。
 山頂行く前にちょっと日の出見ましょうよ」

え?小屋の目の前で見られるんですか?

「お~、出てきた出てきた」

お~、見事~。

「山頂行きましょう」

はい、頑張るぞ~。

「亜高山帯のシラビソの森に入って来ましたね~」

朝の爽やかな森の中を行(ゆ)く。

「や~、着いた。
 お疲れ様です」

○甲武信ヶ岳(2475m)

「2475m、甲武信岳の山頂です。
 着いた~」

やった~。

雲一つ無い山頂だ~。

「ね~、いい天気になって良かった~、最高。
 八ヶ岳、ドーンとね目の前に凄い近く感じるね」

○八ヶ岳

「北アルプスも見えてるし全部見えてるわ~」

北アルプスには日本で三番目に高い山、奥穂高岳。

○奥穂高岳(3190m)

南アルプスには同じく第三位の間ノ岳と第二位の北岳。

○間ノ岳(3190m)

○北岳(3193m)

そして最高峰の富士山。
まさにトップレベルの山々を一望。

○富士山(3776m)

○案内人 北爪清史さん

「何といってもやっぱ樹林帯の中、そのなんつ~のかな~。
 山のお腹の中に入って行く感じ。
 そうすると~、景色をこっちがこうやって見るというよりも~、
 森に凄く見られているという。
 何かそういう感じになるんですよ。
 何か凄い不思議な感じなんだけど~、
 うん、そういうところが俺にとっては
 グッと惹きつけられるとこなのかな~って思ってます」

新緑の奥秩父、森の魅力を深く味わった山旅でした。

スタートは長野県側からです。
登山口の毛木平で北爪さんと待ち合わせでした。
まずは千曲川の沢を越えました。
そして森の奥深くへ入りました。
繁殖の時期ですから、ミソサザイ、オオルリ、サメビタキの
鳴き声が凄かったです。
そして、しばらくはこの支流に沿って登って行きました。
水場がありまして休憩をしました。
しばらく行きますと標高1800m、道が急になってきました。
歩き始めて3時間、十文字峠に到着しました。
こちらにはアズマシャクナゲが満開で薄いピンク色が可愛らしかったです。
そして、甲武信ヶ岳を目指して県境の尾根を南に進みました。
森の様子が変わって、コメツガの森でした。
周り中苔だらけでした。
この周辺には、700種類ぐらいの苔があるようです。
この辺りは信州側の乾いた冷たい空気と、
埼玉県側の湿った空気が合わさり、霧が凄く発生しやすいそうです。
フッカフカの絨毯のような苔の道を進みますと、
コミヤマカタバミ、イワセントウソウが咲いていました。
そして岩場がありまして一気に上げて行きました。
苔の多い貴重な大自然、いつまでも残ってほしいなと感じました。








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