Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ①     


こんばんは!17日(水)は、九州から東北南部では雲が広がり、

雨の降る所が多いでしょう。
雷を伴って非常に激しく降る所もある見込みです。
大雨となる所もあるため、土砂災害に厳重に警戒し、
低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。
東北北部から北海道は朝晩に雨の降る所もありますが、日中は晴れるでしょう。
南西諸島は概ね晴れますが、所によりにわか雨や雷雨がある予想です。

訪れるのは黒潮洗う屋久島の宮之浦岳(みやのうらだけ)。
登るにつれ大きく姿を変える世界自然遺産の森を行きます。

深い緑に
 包まれた道
屋久杉の森へ
きらめく
 水の風景
シャクナゲ街道

            黒潮洗う 世界遺産の森
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             屋久島 宮之浦岳

鹿児島市から南へ130kmの海に浮かぶ屋久島。
島の中央に連なる標高2000mに近い山並みは
洋上のアルプスと呼ばれています。

○洋上アルプス

その主峰が宮之浦岳。

○宮之浦岳(1936m)

九州の最高峰、西日本でも第三位の高さです。

○宮之浦港

フェリーの着く港でガイドさんと待ち合わせ。

○登山ガイド 神﨑真喜雄さん

「どうもようこそ屋久島へ。
 ガイドの神﨑(かんざき)です。
 よろしくお願いしま~す」

登山ガイドの神﨑真喜雄(かんざきまきお)さん。
バックパッカーとして世界を旅する中、屋久島に魅了され移住。
以来18年に渡り、ガイドをしています。

今回の見どころは?

「屋久島はですね~、島そのものが山なのでですね、
 垂直分布といって標高それぞれに全然違った森っていうのを
 楽しんでもらえる島なんですね~」

○垂直分布

標高それぞれに違った森を楽しめる

へぇ~、垂直分布ですか?

「南国らしい、あのジャングルのような森。
 そして、え~、苔むした、え~、巨大の森。
 そして、え~、今、この季節この島でしか見られない
 綺麗なあの花々達っていうのを見て、
 え~、頂上目指したいと思います」

世界遺産の屋久島を巡(めぐ)る一泊二日の山旅。
一日目はガジュマルの茂る亜熱帯の森を抜け、
絶景、蛇之口滝(じゃのくちのたき)へ。
この日は一旦下山。

*同じルートで下山

二日目、中腹にある登山口を出発。
樹齢1000年を超える屋久杉と出会い、
花咲く稜線を辿(たど)って頂を目指す。
移り変わる森の風景を堪能する中級者向けのルートです。

*同じルートで下山

一日目

朝7時

○登山口 尾之間温泉

登山口をしゅっぱ~つ。

「はい、じゃあ行ってみましょうかね~?
 意外と長い道のりですから頑張って行きましょう」

は~い。

*撮影:5月下旬

うわっ、鬱蒼(うっそう)としている。

「ちょっと蒸し暑いですね~」

うん、空気がムワッとする。

あらっ?こんな所に石垣?

「遺跡みたいですよね~?
 これは昔の畑の跡なんですね。
 戦後に、え~、ここら辺が畑として開墾されて、
 え~、1970年ぐらいのいいまでなのかな。
 サツマイモとかサトウキビとかを生産していたみたいですね~」

畑だったんだ~?
でも、今ではすっかり森の一部。

「そうですね~、やっぱりこの~あったかい地域ですから、
 森が盛り返してくる力っていうのを凄く感じますね」

流石南の島、植物の勢いが凄い。

「ここら辺ちょっと何かジャングルがかった雰囲気が合って~、
 それらしい雰囲気が感じがしますね~」

何だか探検気分。

「まぁここにある大きな葉っぱの~芋も~。
 クワズイモっていって、これも亜熱帯系の植物なんですね~」

クワズイモ?

「あ~、この葉っぱですね。
 もっとおっきくなるんですけどね」

○クワズイモ

人の背丈程にも大きくなるクワズイモ。
里芋の仲間ですが、毒があるので食べられません。

登り始めは亜熱帯。
この先、どんな風に変わっていくんだろ?

*資料提供:屋久杉自然館

「そうですね、屋久島は~、その島そのものが山~なので、
 え~、標高低い所はあったかく、標高高い所は寒く。
 え~、もう島の中に日本列島がすっぽり入るような
 そういう気候の違いってのがあるんですね」

これはあの垂直分布ですね~?

「山をどんどん登って行くとぐうっと上の方は何と
 北海道の札幌に当てはまるぐらい寒い。
 え~、場所、気候区分が当てはまるんですね~。
 そしてそれに、え~、合った植生ってのも見ることが出来ます」

麓と山頂の気温差は10度以上。

登るにつれ変化する森。

○1933年 世界自然遺産に登録

屋久島が日本で初めて世界自然遺産に選ばれた大きな理由です。

「このまた迫力ある木が出てきましたね。
 これアコウの木っていいますよ」

○アコウ

無花果(いちじく)の仲間、アコウ。

「や~、やっぱ凄いっすね~。
 血管が浮き出たかのように、こう、その幹に絡んでる細い根っこが
 分かりますよね?
 これを気根(きこん)と呼びます」

○気根

枝や幹から垂れ下がる気根。
地中にまで伸び、栄養を摂っているんですって~。

似たような木が他にも。

「これがガジュマルっていう木なんですね」

○ガジュマル

この木も気根が凄~い。

「これは歩いていく木っていわれていて、
 横に向かって枝を伸ばしていったら、
 この枝からエルビス・プレスリーみたいな感じでね、
 根っこを降ろしていって、え~、そのうちこっちの根っこが太くなったら、
 え~、元々の体であった部分が腐って無くなっていき、
 どんどん横に移動していくっていう、
 そういう、え~生え方をするのがガジュマルだっていうんですね」

気根を利用して森の中に広がっていくんですね~。
凄いな~。

沢に出た。

「これからこれ渡りますからね~。
 まぁちょっと足元しっかり見て、
 安定してそうな岩を選んで踏んで来てくださいね」

大きな岩がゴロゴロ。
あ~、滑らないように気をつけて~。

いよっ、よいしょっ、うつ、あ~。

出発から2時間半

「到着です。
 ほら蛇之口滝ですね、これ」

○蛇之口滝

わぁ、凄~い。
深い緑に煌めく滝壺。
大きな花崗岩の一枚岩を水が滑り落ちている。

「上からこう蛇が下向きにこう口を開けているような。
 え~、そんな形の滝ですね~」

え~、蛇ですか~?

森の奥深くで出会う滝、神秘的。

ここで山旅スケッチ。

今回は蛇之口滝の所までと致します。
次回は屋久島に生えます薬草についての紹介から始めます。





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