日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2022/11/22 01:00:09
こんばんは!22日(火)は、北陸から北の日本海側では
午前中を中心に所により雨や雷雨となるでしょう。
北海道では雪も混じる所もある見込みです。
北日本から東日本の太平洋側は概ね晴れるでしょう。
西日本は午前中は晴れる所が多いものの、午後は西から次第に雲が広がり、
夕方以降は九州から中国・四国で雨が降る見込みです。
南西諸島も日中は晴れますが、夜には所によりにわか雨が降るでしょう。
天空のお花畑
稜線からの絶景
険しい山道
花咲く岩の峰
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南アルプス 悪沢岳
*この番組は2021年10月18日に放送したものです
〇赤石小屋 管理人 高橋千亜紀さん
仙台で暮らす高橋さん。
南アルプスに魅せられ、毎年のように通っています。
東日本大震災が起きた時には、この地域の人々から支援を受け、
それをきっかけに山小屋の管理人をするようになりました。
*撮影:7月下旬
前回は二日目、小屋に宿泊のところまでの紹介でした。
今回は鹿から花を守ることの紹介から始めます。
3日目
「今日はいよいよ悪沢岳です~。
今日も一日頑張りましょう」
はい。
「はい、ちょっとこの辺り見ていただいていいですか~?」
えっ?何?
あっ、茎の先端が切れてますね~?
「これはですね~、鹿がやっぱりこの辺りまで来てですね~。
え~、ミヤマバイケイソウの、え~、新芽を食べてるんですね」
実は南アルプスでは鹿の食害が深刻なんだそうです。
ここで山旅スケッチ。
<山旅スケッチ>
鹿から花を守る
南アルプスは高山植物の宝庫。
しかし、25年ほど前から増え過ぎた鹿が高山植物を食べるように。
*写真提供 静岡大学 増沢武弘
1979年 塩見岳
食い荒らされてお花畑一面が消えてしまった所も。
2009年 塩見岳
そこで立ち上がったのが山を愛する地元の人達。
〇南アルプス高山植物保護
ボランティアネットワーク
米澤正信さん
「再生することは非常に難しもんですからこれは絶対自分達。
いわゆる山の好きな人間が守らなければ、まぁ守れないもの」
ボランティアと行政が協力してお花畑に鹿が入らないように
防鹿柵(ぼうろくさく)を設置することにしたのです。
〇防鹿柵
*写真提供 環境省
「設置の時には雪に潜っている中のネットを掘りだしたり、
或いは非常にもう寒い雨風あ叩きつけるような中で
まぁ合羽(かっぱ)を着てずぶ濡れになりながら作業と」
20人程で始まった保護活動。
今では全国から300人以上が参加するようになりました。
「やっぱり、あの花はね~、あの~、自分が好きということはさることながら
この花はみんなに見て欲しいというね」
登山者を魅了する高山植物、
こうした地道な活動によって守られているんですね~。
「え~、防鹿柵の方が見えてきました」
お~、これが防鹿柵か~。
「はい、では防鹿柵の入口になりますのでね、
ロックかかってるので開けたら必ず閉めて入ってください。
では入りま~す」
花々のお出迎えだ~。
「先程鹿に食べられて何も無くなってたミヤマバイケイソウが
結構一面に見えてます~」
ユリの仲間のミヤマバイケイソウ。
〇ミヤマバイケイソウ
ここでは元気に咲いている。
斜面いっぱいに色とりどりの花が~。
「凄いでしょ~?
この辺りのお花畑は南アルプスの中でもね最大級のお花畑です~」
こっちの花は白が鮮やか。
「こちらでしょうかね~?
ここ、はい、こちらミヤマシシウドになります~」
〇ミヤマシシウド
「ウドの仲間になります。
ただですね、勿論高山植物ですので食べることは出来ないですよ」
大きな花だと思ったけど、よく見ると5mm程の小さな花が集まっている。
「はい、こちらシナノキンバイですね。
黄色い花がおっきいですのでとっても目立つんです~」
〇シナノキンバイ
「夏の花ですけれども、高山植物の、え~、季節の咲き始めの花になります」
夏になると咲く花。
〇タカネマツムシソウ(紫色のお花)
「タカネマツムシソウが咲いてますね。
秋の花ですね」
えっ、もうこっちは~秋ですか~?
「夏と秋の花がちょうどこう混ざっている状態ですね。
今一番混ざっている状態じゃないでしょうかね?」
両方見られるなんてラッキー。
季節の移ろいはあっという間。
花の見頃は僅かひと月なんだそうです。
お花畑を抜けて再び稜線へ。
「いよいよですね、悪沢岳の方が見えてます~」
もう少しですね~?
「凄い岩が沢山ありますけど、
私達はあの岩の間を縫うように登って行く感じになります~。
結構急ですのでね、気をつけてくださ~い。
うん、よいしょっ」
「よいしょっ」
険しい岩場、悪沢岳の名前の由来を実感するな~。
「よいしょっ」
「は~、は~、うっ」
なかなか着きませんね~?
「は~。
やっぱりあとちょっとって分かってるだけに~このちょっとが辛いんだよね。
はっ、はっ、は~」
出発して5時間
「は~、は~、はい、やった。
悪沢岳到着で~す」
〇悪沢岳(3141m)
「最高の天気ですよ~」
ありがとうございました~。
「じゃちょっと景色いきましょうかね?
凄い今日ほんと良く見えてますね。
へ~、中央アルプスの山並み」
〇空木(うつぎ)岳
百名山の空木岳。
〇木曽駒ケ岳
木曽駒ケ岳が見える。
さらにその向こうには、北アルプスの山々も。
穂高岳 槍ヶ岳
反対側に目を向けると。
〇富士山
「やっぱり日本一の富士山が、はい、ドーンと見えます」
富士山の右手には、駿河湾、そして伊豆半島も。
伊豆半島
駿河湾
〇赤石小屋 管理人 高橋千亜紀さん
「海が見える山が私は一番好きなのでここからの景色最高ですよね。
やっぱりこ~んな高所でこれだけの雄大な景色を見れる所っていうのはですね
無いような気がするんですけれどもね、毎日歩いても何年歩いても、
多分飽きることなく、この山域をですね歩き続けると思います」
南アルプスの奥深く聳える悪沢岳。
花咲く岩の稜線を歩き、大パノラマを満喫した山旅でした。
旅の始まりは静岡駅から車で3時間。
林道の入口で高橋さんと待ち合わせでした。
朝7時スタート、通常では送迎バスがあるようですが、
今回はコロナの影響で歩いて行きました。
まずは林道を歩き、吊り橋へ行きました。
そして大井川が流れていました。
この辺りの地形はV字谷と呼ばれる険しい谷の所でした。
元のコースに戻りまして、シラビソの森へ。
シラビソの樹液の香りが良い匂いでした。
歩き始めて6時間、歩荷返しと呼ばれます所で、
石がゴロゴロして根っこも張り出していてきつかったです。
そして、高橋さんが管理をしています山小屋へ。
約9時間の旅でした。
二日目、樹林帯の中を進みますと悪沢岳が見えてきました。
そして谷が多いですので雲が湧いてきて、随分ガスってきました。
水辺に出ますと、トリカブトやハクサンフウロが咲いていました。
沢沿いの花に癒されながらさらに上へ。
登り始めて3時間、ライチョウがいまして可愛かったです。
そして、凄い天気が良くなってきまして雲が切れました。
富士山、悪沢岳も見えました。
こうした沢あり、ゴロゴロした岩があり険しいなかにも可愛い高山植物や
ライチョウもおります悪沢岳。
いつまでも素晴らし自然が残って欲しいと感じました。