Nicotto Town



日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③     


こんばんは!22日(火)は、北陸から北の日本海側では

午前中を中心に所により雨や雷雨となるでしょう。
北海道では雪も混じる所もある見込みです。
北日本から東日本の太平洋側は概ね晴れるでしょう。
西日本は午前中は晴れる所が多いものの、午後は西から次第に雲が広がり、
夕方以降は九州から中国・四国で雨が降る見込みです。
南西諸島も日中は晴れますが、夜には所によりにわか雨が降るでしょう。

天空のお花畑
稜線からの絶景
険しい山道

               花咲く岩の峰
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             南アルプス 悪沢岳

*この番組は2021年10月18日に放送したものです

〇赤石小屋 管理人 高橋千亜紀さん

仙台で暮らす高橋さん。
南アルプスに魅せられ、毎年のように通っています。
東日本大震災が起きた時には、この地域の人々から支援を受け、
それをきっかけに山小屋の管理人をするようになりました。

*撮影:7月下旬

前回は二日目、小屋に宿泊のところまでの紹介でした。
今回は鹿から花を守ることの紹介から始めます。

3日目

「今日はいよいよ悪沢岳です~。
 今日も一日頑張りましょう」

はい。

「はい、ちょっとこの辺り見ていただいていいですか~?」

えっ?何?
あっ、茎の先端が切れてますね~?

「これはですね~、鹿がやっぱりこの辺りまで来てですね~。
 え~、ミヤマバイケイソウの、え~、新芽を食べてるんですね」

実は南アルプスでは鹿の食害が深刻なんだそうです。

ここで山旅スケッチ。

<山旅スケッチ>
 鹿から花を守る

南アルプスは高山植物の宝庫。
しかし、25年ほど前から増え過ぎた鹿が高山植物を食べるように。

*写真提供 静岡大学 増沢武弘

1979年 塩見岳

食い荒らされてお花畑一面が消えてしまった所も。

2009年 塩見岳

そこで立ち上がったのが山を愛する地元の人達。

〇南アルプス高山植物保護
 ボランティアネットワーク
 米澤正信さん

「再生することは非常に難しもんですからこれは絶対自分達。
 いわゆる山の好きな人間が守らなければ、まぁ守れないもの」

ボランティアと行政が協力してお花畑に鹿が入らないように
防鹿柵(ぼうろくさく)を設置することにしたのです。

〇防鹿柵

*写真提供 環境省

「設置の時には雪に潜っている中のネットを掘りだしたり、
 或いは非常にもう寒い雨風あ叩きつけるような中で
 まぁ合羽(かっぱ)を着てずぶ濡れになりながら作業と」

20人程で始まった保護活動。
今では全国から300人以上が参加するようになりました。

「やっぱり、あの花はね~、あの~、自分が好きということはさることながら
 この花はみんなに見て欲しいというね」

登山者を魅了する高山植物、
こうした地道な活動によって守られているんですね~。

「え~、防鹿柵の方が見えてきました」

お~、これが防鹿柵か~。

「はい、では防鹿柵の入口になりますのでね、
 ロックかかってるので開けたら必ず閉めて入ってください。
 では入りま~す」

花々のお出迎えだ~。

「先程鹿に食べられて何も無くなってたミヤマバイケイソウが
 結構一面に見えてます~」

ユリの仲間のミヤマバイケイソウ。

〇ミヤマバイケイソウ

ここでは元気に咲いている。
斜面いっぱいに色とりどりの花が~。

「凄いでしょ~?
 この辺りのお花畑は南アルプスの中でもね最大級のお花畑です~」

こっちの花は白が鮮やか。

「こちらでしょうかね~?
 ここ、はい、こちらミヤマシシウドになります~」

〇ミヤマシシウド

「ウドの仲間になります。
 ただですね、勿論高山植物ですので食べることは出来ないですよ」

大きな花だと思ったけど、よく見ると5mm程の小さな花が集まっている。

「はい、こちらシナノキンバイですね。
 黄色い花がおっきいですのでとっても目立つんです~」

〇シナノキンバイ

「夏の花ですけれども、高山植物の、え~、季節の咲き始めの花になります」

夏になると咲く花。

〇タカネマツムシソウ(紫色のお花)

「タカネマツムシソウが咲いてますね。
 秋の花ですね」

えっ、もうこっちは~秋ですか~?

「夏と秋の花がちょうどこう混ざっている状態ですね。
 今一番混ざっている状態じゃないでしょうかね?」

両方見られるなんてラッキー。

季節の移ろいはあっという間。
花の見頃は僅かひと月なんだそうです。

お花畑を抜けて再び稜線へ。

「いよいよですね、悪沢岳の方が見えてます~」

もう少しですね~?

「凄い岩が沢山ありますけど、
 私達はあの岩の間を縫うように登って行く感じになります~。
 結構急ですのでね、気をつけてくださ~い。
 うん、よいしょっ」

「よいしょっ」

険しい岩場、悪沢岳の名前の由来を実感するな~。

「よいしょっ」

「は~、は~、うっ」

なかなか着きませんね~?

「は~。
 やっぱりあとちょっとって分かってるだけに~このちょっとが辛いんだよね。
 はっ、はっ、は~」

出発して5時間

「は~、は~、はい、やった。
 悪沢岳到着で~す」

〇悪沢岳(3141m)

「最高の天気ですよ~」

ありがとうございました~。

「じゃちょっと景色いきましょうかね?
 凄い今日ほんと良く見えてますね。
 へ~、中央アルプスの山並み」

〇空木(うつぎ)岳

百名山の空木岳。

〇木曽駒ケ岳

木曽駒ケ岳が見える。

さらにその向こうには、北アルプスの山々も。

   穂高岳          槍ヶ岳

反対側に目を向けると。

〇富士山

「やっぱり日本一の富士山が、はい、ドーンと見えます」

富士山の右手には、駿河湾、そして伊豆半島も。

            伊豆半島

          駿河湾

〇赤石小屋 管理人 高橋千亜紀さん

「海が見える山が私は一番好きなのでここからの景色最高ですよね。
 やっぱりこ~んな高所でこれだけの雄大な景色を見れる所っていうのはですね
 無いような気がするんですけれどもね、毎日歩いても何年歩いても、
 多分飽きることなく、この山域をですね歩き続けると思います」

南アルプスの奥深く聳える悪沢岳。
花咲く岩の稜線を歩き、大パノラマを満喫した山旅でした。

旅の始まりは静岡駅から車で3時間。
林道の入口で高橋さんと待ち合わせでした。
朝7時スタート、通常では送迎バスがあるようですが、
今回はコロナの影響で歩いて行きました。
まずは林道を歩き、吊り橋へ行きました。
そして大井川が流れていました。
この辺りの地形はV字谷と呼ばれる険しい谷の所でした。
元のコースに戻りまして、シラビソの森へ。
シラビソの樹液の香りが良い匂いでした。
歩き始めて6時間、歩荷返しと呼ばれます所で、
石がゴロゴロして根っこも張り出していてきつかったです。
そして、高橋さんが管理をしています山小屋へ。
約9時間の旅でした。
 
二日目、樹林帯の中を進みますと悪沢岳が見えてきました。
そして谷が多いですので雲が湧いてきて、随分ガスってきました。
水辺に出ますと、トリカブトやハクサンフウロが咲いていました。
沢沿いの花に癒されながらさらに上へ。
登り始めて3時間、ライチョウがいまして可愛かったです。
そして、凄い天気が良くなってきまして雲が切れました。
富士山、悪沢岳も見えました。
こうした沢あり、ゴロゴロした岩があり険しいなかにも可愛い高山植物や
ライチョウもおります悪沢岳。
いつまでも素晴らし自然が残って欲しいと感じました。








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