日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ②
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2023/01/21 01:18:25
こんばんは!21日(土)は、北日本から東日本の日本海側では雪が降り、
雷を伴う所もあるでしょう。
また、風も非常に強まってふぶく所もある見込みです。
猛吹雪や吹き溜まりによる交通障害、暴風、高波に警戒し、
落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。
北日本の太平洋側でも朝までは雪の降る所があるでしょう。
東日本から北日本の太平洋側は概ね晴れますが、
関東甲信の山沿いでは所により雪が降る見込みです。
西日本の日本海側は雪が広がりやすく、
近畿の日本海側から山陰ではにわか雪やにわか雨がありそうです。
南西諸島は晴れたり曇ったりとなるでしょう。
1300年の歴史
❝蔵王古道❞
いまも残る
信仰の痕跡
神が宿る頂へ
よみがえった信仰の道
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蔵王連峰 熊野岳
*この番組は2021年12月に放送したものです
〇山岳ガイド 石沢孝浩さん
地元山が経で生まれ育った石沢孝浩さん。
20年程前からガイドの仕事をしています。
*撮影:9月下旬
前回は一合目の行別れ地蔵様がおられます所までの紹介でした。
今回はよみがえった蔵王古道宝沢口の紹介から始めます。
<山旅スケッチ>
よもがえった蔵王古道宝沢口
〇刈田嶺(かったみね)神社
古の道、復活への歩みをみつめます。
〇蔵王大権現
蔵王連峰は1300年以上前の天武天皇の時代、
修験道の地となり、以来信仰の対象とされてきました。
〇賀茂雷(かもらい)神社
(山形市下宝沢)
地元の神社に明治時代に奉納された絵馬が残っています。
「はい、ご覧くださ~い。
こちらは蔵王山参詣の絵馬です。
宝沢口から蔵王山神社までの歩いている様子が描かれている訳ですね~」
「蔵王山参詣登山絵馬」
(明治33年 奉納)
絵馬には今回蘇った古道の様子が。
江戸時代半ばから多くの人がお参りする道でした。
しかし、明治以降近代化と共に徐々に訪れる人が減少。
〇蔵王エコーライン 開通
1962年(昭和37)
昭和37年山頂近くまで車で行けるようになると古の道は廃(すた)れ、
人々の記憶からも消えていきました。
藪に覆われてしまった信仰の道を何とか復活させたい。
3年前地元の人達が立ち上がりました。
ガイドの石沢さんもその一人です。
「お~これは絶対もう探して、
あの歩いてみたいという気持ちがもう強く出まして、
あの夢が膨らんできたんですね~」
*写真提供 東沢古道保存会
しかし二合目までの3kmは倒木や雑草でどこに道があったのか分からない状態。
それでも痕跡を探りながら少しずつ道を蘇らせました。
さらに二合目以降の道も整備し直すなど2年がかりで古道を復活させたのです。
「やぁ~、嬉しかったな~、あ~、ほんと嬉しかったな。
やっぱり歩くことによってこの道っていうのは
だんだんだんだんその~本当の道にねなってきますから~
この道を辿(たど)って、あの~熊野岳までを目指す方が増えてくれれば
ほんとに嬉しいですね、う~ん」
石沢さん達が蘇らせた道。
「ここから道は少しつづら折りになっていきます」
〇七曲(ななまが)り
「ここはあの七曲りっていいまして、
やはりさっきと比べてちょっと急な坂道になってますよね~?」
「いよいよ蔵王のね山域に入って行くという感じがしますね~」
「凄い木漏れ日が綺麗だ」
階段があって登りやすい。
「は~い、助かりますよね~」
間もなく二合目、石沢さん達が道無き道を切り拓き直した所はもうすぐ終わり。
「は~い、二合目到着です」
〇垢離場(こりば)(二合目)(750m)
「こちらは垢離場というんですよ~。
垢離場という字はですね~、私とこの汚れた垢(あか)、それが離れるという。
あの~、実は上流に滝がありまして、
その滝で心身の罪、穢(けが)れを清めてですね上がって行ったんですね~」
へぇ~。
〇垢離場滝(こりばのたき)
湧き水が源となっている垢離場滝。
落差は10m。
あの絵馬にもここで心身を洗い清める登山者の姿が。
「じゃあ私達はここで身体を清めたということにして、早速行きましょう」
はいどうぞ」
「は~い、こちら見てくださ~い。
このコース最大のアトラクション、丸太橋を渡ります」
長さ10m程の丸太橋。
少~し、傷んでいて滑りやすいのでこうして体を屈(かが)めると安心。
わぁ~、結構道が険しくなってきた。
「は~い、ちょっと道も狭くなってきましたからね。
十分気をつけて行きましょう~」
「よいしょっ。
何かいよいよ修業の境地に入って来ましたがね~」
確かに、そんな感じ。
は~。
「は~い」
出発して4時間半
〇不動滝(四合目)(1090m)
「は~い、四合目不動滝(ふどうたき)到着です」
不動滝。
〇源義家が不動明王を祀ったとされる
源頼朝の先祖、義家が暴風雨を治める為、ここに不動明王を祀ったという。
「ちょっとこの木を見てくださ~い」
〇スギ
「杉の木ですけども~、この木も~、古くからここにあったんでしょうね~」
瀧と杉の大木。
杉
滝
確かにあの絵馬にも描かれています。
「は~い、また道が平らになって歩きやすくなりましたね」
そうですね~。
「は~い、見てくださ~い」
〇ブナ平(だいら)
「ここはねブナ平っていうんですよ。
ほら幹がスッと伸びてね~、綺麗なブナ林ですね~~。
やはりこれが蔵王のブナの美しさですよね~」
立ち姿が美しいブナの林。
実は雪と深い関係があります。
内陸にある蔵王連峰に降る雪は、日本海側に比べ水分が少なく軽い。
その為雪に押し潰されること無く、木が成長するんです。
美しいブナの林をゆっくり進んで行く。
〇独鈷(どっこ)沼(五合目)(1264m)
「は~い、五合目独鈷沼到着で~す」
独鈷沼?面白い名前。
〇独鈷 宗教で使う仏具
独鈷とは宗教で使う仏具のこと。
ある修験者が人々を灼熱地獄から救う為に、
独鈷で地面を掘ったところ、清水が湧き沼になったと伝えられています。
「今まで険しい道だったですからね~。
あの~、昔の人もこの沼を見てね、ほっとしたんじゃないでしょうかね~」
〇三五郎小屋
今夜は山小屋で一泊。
明日、熊野岳を目指します。
今回は山小屋で一泊のところまでと致します。
次回は二日目、熊野岳山頂を目指します。