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かきくけこのブログ。


ゲシュ崩ログ 409 尾木ママがいじめについて

尾木ママというパワフルなママ(?)がいて、ママとしては興味深い。いいお母さんになろうと思ったからというより、尾木ママという人物が面白そうで、尾木ママの本を買って読んでみた。尾木ママの事を知らない世間知らずな私は、尾木ママをお笑い芸人さんかと思っている節があったんですけど、よくよく著書を読んでみたら、凄い人だった…。なんだか気安くゲハゲハ一笑に付すタイプの人間なんかじゃなかった。本を読んでわかったのは、ものすごぉ~くタフな強さがある人だという事だった。けして口だけの人では、よくいるタイプではなさそうだ。


子育て中の人に刺さるアドバイスがいっぱいあって、なるほどな~と思いました。これから遭遇する40代以降のありがちな問題なんかにも触れてたりして、きっとこの本は何回も折々読み返しそうだなと思った。本好きな人…と自分を自分で言っていいのかわからないですが、私も本好きなほうなんで、本好きって本棚に本があっという間に収まらなくなるので、定期的に本棚に残す本か、残念ながらさよならする本か、本棚に入らない本は整理するんですけど、尾木ママの本は本棚において読み返すタイプだな~と思いました。買って損なし、という事ですね。


尾木ママがいじめられていた…?

 著書を読んで驚いたのが、尾木ママは60年以上前にいじめられていたという。え、そんな事あったんだ。と驚き。いじめられたら負け組で、そういう人は社会の表舞台なんかに立ったらダメな人なのかなと思ってた。でもあんなに輝いてる人でもいじめられた事あるんだな~と驚いた。
 さらに驚いた事がある。これは、60年という月日しか醸し出すことのできない凄いエネルギーと人生訓がつまったくだりだった。尾木ママが、60年前にいじめられた人と再会した時、「あの時いじめてごめんね」と、いじめた側から謝罪されたという事だった!!そういう事ってあるんだ…。と。いじめたほうって、そういう事覚えてもいないのかな?と思ってた。でもいじめた方も一応覚えていて、もう60年たった後でも、「ごめんね」と言わないといけない必要性を感じたという事だった。尾木ママは「え、何でしたっけ?」と言ったという。忘れたふりのやさしさというか、できた人格というか、高い倫理性というか、尾木ママの栄光を讃えた過ぎるくだりだった。

 いじめた方も60年もの間苦しんでいた?

いじめられた方がもちろん辛いと思うけれども、いじめた方も苦しんでいた。60年たっても忘れられず謝らないといけないと感じていた。というんだなぁ。

↑これはねぇ……。これはなかなか功罪のあるしかし大切な事ですよねぇ。尾木ママがそれを公で言う、っていうのもこれは造脂が深いですよ~~~~。造脂が深いっていう人生の濃密な面白さ、濃密な味わい深さ。これは、美味しいものがありましたよ。その本を読んで、面白いと思える人間でよかったという感じがしますし、そういう体験が好きなので、読書が好きなのかもしれません。

私は自分の事を極悪人だと思うから、尾木ママの「いじめた方も苦しむんだ」という事を「そんな本当のことなんて秘密にして…悪人は苦しませとけばいいだろ…」とか思うわけですけども、尾木ママは本当に優しい、素晴らしい人格の持ち主なのでしょう。著書には人間が目指すべき美しい、本当に助けを求める人間に救いの手を差し出すような姿勢が描かれていました。そういう人になりたいと、目指すべきなんでしょうが、私にはとてもあんなに凄い人にはなれそうもないんだと思いますよ。そんな、いじめたほうの苦しみなんかにも優しさを持ってるなんて、と尾木ママのフィジカルな強さ、本当のやさしさを見て、本当に優しい人に出会うと自分がいかに優しくないか、人格が意地汚いか。おみそれするばかりになる。また、本というのは自分の理解力が試される。私が「これはこういう事か」と思ってる尾木ママの本も、実はあと10年後には違う面白さが詰められていたと気づけるかもしれない。そんな気づける自分でありたいなと思う。でもそんな成長が望めるのだろうか。人生後半期に突入すると、人間てこんなにやる気とか挑戦心が少なくなるんだなと思った。そんなとき、尾木ママの生きてる年齢の事とか考えて、いやいや、あんなに凄い人の10分の1くらいは、私も頑張らなくちゃいけないと思うのでした。




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