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かきくけこのブログ。


ゲシュ崩ログ 457 夏目漱石 それから

夏目漱石の小説、それから、というのを読んだ。どんなのかと知らず手にとったら、不倫した人の話だった!


不倫は姦通罪

 この小説のでた時代でも、不倫は罪であったらしい。不倫は文化なのか、罪なのか。

不倫の小説だったのか~と、ここぞとばかりに夫(神)の前で「それから」を読むといういやがらせ(?)をしてみたのだけども、無反応な夫(神)だった。

不倫の小説を、不倫している人の前で読んでみたら、そんなに平静でいられるのだろうか。もしかしてバレてる?とそわそわくらいしてみて欲しかった。でも、そんな様子がまったくない夫なので、きっと浮気とかそういうのとは無縁なのでしょう。私の夫ですし。不倫って、それこそ夏目漱石みたいな文豪とか政治家とか優秀すぎる人がする、みたいな勝手な思い込みがありますよ。それとも、「それから」が不倫の小説だとか、そういうのまったく知らないのかも。いやがらせに気づいてなかっただけかも。嫌味を嫌味だと気付けない、純粋な心のキレイな夫なのに、こんなに嫌味をぶつける妻で、なんだかもうしわけなかったりして。結婚してくれてありがとうとちょっと思ったりして。いつかは夫に似て心が綺麗な人ですねと、似たもの夫婦って言われたい~。

欲しくても、手に入らない嫁
 代助さんが欲しい女は絶対に手に入らない。という点が面白かった。手に入らないと諦めきっている。そういう時に隣にいる女性は「まぁなんてかわいそうなの」と代助さんのむくわれなさに涙するんですよね。手に入らない女性に焦がれる。人の嫁に焦がれる。そういう代助さんの気持ちを、けして汚らわしいとか見下さないんですよね。「ああみじめね、あなたに似合いよ!」みたいに報われない恋をしている代助に、夢みてんじゃねぇよ三十にもなって無職ニートキモ…、てなってもいいようなんですけどね。あの時代だし。でもそういう描写じゃないんですよね。女性って。ニートな代助さんだけど、恋をしている。いや、恋を一貫しているから、彼は無職なのである。というようにも見えるそんな代助さんの生き様に、女性はうる、っときてほだされているんですよねぇ~。いやぁ。私もなんだか、現実の厳しさを忘れて、ニート非モテ三十無職な代助さんに、気が付いたら惚れてました。ああいう人って不思議な魅力がありますね。まったく社会的に褒められそうにない人物なのに、そういう人に魅力が凄くある。そういうラストシーンが凄かった。あと、気が付いたらそんなニート無職な代助さんに惚れている自分が怖いと思った。そういうリアル(?)な描写になんだかいや~、あの時代の女性も下世話なものに対してああだこうだそうだとやんややんや言ってきて、だから今があるんだな~としみじみ思った。




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