「きょうね、おてつだいすけじゅーるつくったんだよ、げつようはゆかそうじ、かようはぞうきんがけなんだよ」

と、毎日のお手伝い計画表を書いてみせてくれた。もう凄い驚いた。やっぱりこの子は私の子じゃない！と確信した。私は小さい頃、お手伝いの計画を立てたことがなかったどころか、「お手伝い極力避けるにはどうしたらいいのか」とばかり考えていた。そんな怠け者の親不孝の恩知らずな私から、なぜこんなにお利巧なお手伝いスケジュールを誰に言われるでもなく作ってくる子供が生まれたのか…。絶対たぶん、誰か他の卵子が間違って混入したんじゃないか。と疑ってみたけど、多分私の子供なのだ。卵子は他人と間違えようがないもんな。

キモイ。ブスと言われていない

　ちょうど子供と同じ年の頃、私は学校でキモいとかかわいくないとか顔を言われていたので、「あ、私って負け組の顔なんだ」と小さい頃から自覚していました。なので、子供に「学校でかわいくないとか悲しいこと言われない？」って聞いてみたけど、「そんな事言う人いない」って言うんですよね。え…学校にいい人しかいないってこと？どんだけ優しい人に囲まれてるんだお前…？と、周囲の人の気遣い凄いのかと思ってしまった。でもたぶん、普通の顔面偏差値の女の子って、普通はそんな事言われてないのかもしれないな、と子供を見ていて、どんだけ自分が底辺な人生を歩んできていたのか、まざまざと嫌という程思い知らされています。普通の顔の女の子って、可愛いものやかわいらしいものは、味方なんだな～と、ブス道しか知らない私は、え…自分はこの子に何も言ってやれないわ！と、子供の人生のレベルの高さに自分より偉い人になるというか、子供の時点でもうすでに親を超えているな！と、残念な家庭でよくある親が親として子供にいい姿を見せられていないという事態が繰り広げられています。私も、もう少しくらいは尊敬されていたいです。中学生くらいまでは、親を尊敬してくれるかな～と思っていたけど、なんだか最近、もうそろそろ子供に「この親もしかしてクズなんじゃ？」っていうのがバレそうです。嫌われたくないから悲しいです。クズでも嫌われないで欲しいと思うところが私のクズっぽいところです。立派になって子供に好かれようと思わなくてはいけませんね。子供に何か尊敬されたい…とかいう欲が沸いて仕方ありません。でも今のところ、子供のほうが自分より偉いとしか言えない現状しかありません。こんな頼りない親で、子供がかわいそうで仕方ない。そんな親なのに、お手伝いスケジュール表なんか作って見せてくれて、ああ…なんていう事だ…もうこの子の為に私は死ぬとか、刑務所に入る事になるのだ…！という死刑執行が決まった人の気持ちです。という風に、やっぱり私のような悪人は、百パーセント純粋な善人が一番怖い。