Nicotto Town


かきくけこのブログ。


ゲシュ崩ログ 268 恐怖を和らげる

夜、居間でなにかしらしてたら、台所に立てかけていた小麦粉が倒れて、「ガタン」と音がした。それにビックリした子供。
「なに!」
と突然の物音に驚いてた子供に、ここぞとばかりに私は
「幽霊…!(神妙な顔つきで)」
言ってみると、子供が想像以上に怖がって私に抱き着いてきた。少し怖がらせるつもりが、真剣に泣きそうなの見て、あ、そこまで怖がるとは、と後悔したのも遅かった。
「こわい…」
と言って本当に怖がっていた。大丈夫だよ、大丈夫だよと言いつつあ~やらかしてもた~と後悔した。純粋な子供がすごく怖がっていた。ので、落ち着かせるために抱っこする。それでも怖がる。のでまぁいい機会だから
「悪い子のところにお化けがでるんだけど…悪い事したのかな」
ともう最低だけどここぞ、とばかりに言ってみた。そしたら
「ご…ごめんなさい、さっきテーブルに水こぼしちゃったからかな…」
って真剣に懺悔し始めた。えあ~…幽霊が怖くてゴメンって言いだした~…なんて純粋でカワイイんだろう…。と思ったのだけど、純粋で無垢な子供に私は何を言ってるんだろうとほんとに自分が悪魔に思えた。とりあえず落ち着かせようと思った。大丈夫だよ、って言ってもガタンってした音が怖かったらしい子供。仕方ないので
「じゃ、お母さんに抱き着いて、胸に耳をあてて、目を閉じてごらん」
という。子供は素直に従う。目も閉じる。
「それで、今お母さんが手でなでてるのどこかな」
と言ってみる。子供の背中をなでてあげる。しかし、恐怖で固まった子供は無言。なので
「じゃ、ここはどこでしょう。」
と足の裏をさすってあげる。でもまだ子供は恐怖で固まっている
「ここは足の裏だな、じゃここは」
と、肩をさすったりおでこをさすって当てるゲームをしてると、次第に子供は「おでこ!…これは手!」と安心し始める。幽霊の事はもう忘れてくれたみたいだった。不用意に怖がらせてしまったので、本当に申し訳なかった。子供はすぐ信じるから、やたらに変な事吹き込むのほんと最低なんだなと思った。真っ白なキャンバスにはどんな絵もかけるというこの大切な時期に、できるだけ幸せのいっぱい入る人間性を獲得して欲しいので、もう本当に躾にお化けという脅しはほんと、うかつにゃ使ったらいけないなと、あまりにも素直で純粋にお化け怖がる子供に教えてもらいました。にしても、お母さんには水零したのなんてバレてないとなんも言わんのに、お化けって言うと即座に「ごめんなさい」って言うんだな…って。お母さんよりお化けのほうが威厳があるのか。と本当に自分の情けなさを痛感する日々。
カワイイにも色々あるけれど、「素直にフィクションを信じる」というカワイイというのは一体どういう言葉に訳したらいいんだ…???
「まぁ…素直に信じている!なんて無垢なんだろう尊い~」
という事になるのかな。我が家のカワイイのゲシュタルト崩壊は、私のカワイイの誤用乱用に一因がある気がする。私に限った話かもしれないけれど、尊いがカワイイだと思ってる節がある。もっと日本語を的確に整合させて使用するべきだと思いました。




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