Nicotto Town



読むより書く方が好きかも(結局両方好きだけど)


「いま読みたい本」について、って言われても…ニコット始めてからネット中毒状態で、殆ど本読む暇ないんですが…?(笑…うに笑えない実話)
前は文庫本関係を読み漁ってたんですけどね~(興味があれば、そして時間が許せば、20冊くらいまとめて読むのも楽しかった…♪)

てな訳で、相変わらずお題を力技で捻じ曲げて、タイトル通り「過去に書いてた小説もどき」の一部を抜粋してみます(^^)
前に書いてたネタの魔界モノとかじゃなく、むしろSF風味な感じで設定も何も書いてない様な物ですが、グロイ描写は(まだ)無いので多分大丈夫な筈…興味のある方のみスクロールどうぞ~♪(居る訳無かろうが;;)





































 ……遥か遠く、何かの鳴き声が聞こえて来る……
「……ん……」
 ゆっくりと開かれた瞳に容赦なく突き刺さる光、動かない四肢、霞がかった彼女の意識に浮かぶのは、名前も知らない誰かの面影。
『……貴方は、誰……?』
 どれだけ手を伸ばしても届かない――イツモソウダッタ……想イスラ否定サレテ……
『……私は、誰……?』
 意識を“自分”に向けてみる。だが、どこまでも真っ白で空っぽ……何モ思イ出セナイ……
『……どうして……?』
 開かれた闇色の瞳は、けれど“今”を見ていない。虚ろに空(くう)を映しているだけ……
 ――ズザザッ!!
「――おい! 生きてるなら何か反応しろ!」
 彼女が横たわっていた場所――切り立った崖の底――からほど近い場所まで、崖の上から滑り降りてきたのは1人の青年。
 ぐったりと動かない彼女に死にかけていると誤解したのか、慌てたように駆け寄る。
「……、……だ、れ……?」
「……っ!」
 しばらく声を出していなかったせいだろうか、掠れて小さく弱弱しい彼女の声は、虚ろな瞳と相俟って儚く壊れやすいモノに思われた。
「……お前……、っ?!」
「怪我人放置して何してる?!」
 がすっ、と鈍い音をさせて成年を蹴り飛ばしたのは、彼女とあまり変わらないだろう年頃の影。
 振り向いて、彼女が傷だらけだと気付いたのだろう、慌てたように走り寄る。
「大丈夫か?! こっちにも怪我人居たんだな。――立てるか?」
「……、……だ、れ……?」
「私はカイ。そう呼ばれてる。――無理して喋らなくても良い。今、仲間に連絡取って本拠地まで連れて行くから、少し休んだ方が良いな」
 ヒュー、ヒュー、と喋るたびに喉が鳴るせいか、カイと名乗った相手は彼女を連れ帰る事にしたらしい。
 間もなく、カイの仲間と思われる大きな影――彼女は知らなかったが、スターフライヤーと呼ばれる小型の宇宙船――が着地した。
『……銀の……翼……』
 肩を借り立ち上がろうとして、彼女が満身創痍である事が発覚したり、宇宙船内部で治療された際に彼女が記憶喪失だと診断されたり、その後シャワー室へ案内されてカイが女の人だと判ったり――カイ曰く『男だと誤解させておいた方が都合が良いから。無駄に足元見られなくて済むし』との事――カイ達が実は反帝國派最大のレジスタンスだったりと、さまざまな事があった訳だが。
「そう言えば、名前どうする?」
 シャワーを浴びてサッパリした後、食堂に集まって軽い食事を取りながらカイが問い掛ける。
「……名前……」
「そう。ココに居る間だけのアダ名でも、決めておかないと呼ぶ時に不便だから。どんなのがイイ?」
「……別に、何でも……。……カイ、お任せします」
 最初に『カイさん』と呼んだのを『呼び捨てでイイ。むしろ呼び捨てがイイ。敬語も無しな』と言った為か、少しずつ言葉が砕けてきている事が嬉しかった。
「なんかボーっとしてるなぁ……今日はやっぱり休むか?」
「……でも……」
「でも、じゃない。Dr.にからだって、十分に休んでおくように言われただろ?」
「……。……判った……判った……おやすみなさい……」
「おやすみ。起きたら、何であんな所に居たのか聞きたいんだけどな?」
 ――話せるような精神状態なら、ね。
 彼女の記憶喪失――その原因は、頭を強打した事による外傷性が半分、何らかの強いショックによる心因性が半分だと診断されていた。
 ――敬語を使って距離を置き、他人と線を引くのは、これ以上傷つかない為の自衛手段か……?
「……」
「……ま、出来たらでイイし。今はゆっくり休んで回復させる事が最優先だから」
 ――心も、身体も。考える事は、その後でイイ。
 だから休めと告げるカイの言葉に、彼女の困ったような表情に苦しげな色が混じる。不安で仕方が無いのだろう。
 一切の記憶が無い事――即ち、自らを証明できるモノが存在しないと言う事。それは、周囲の想像を絶する不安と薄氷を踏むような恐怖へと繋がるのだろう。
 これ以上のやり取りも、答えの出ない事を考える事も嫌だったのか、軽く一礼して部屋から出る彼女の後ろ姿を見送って、カイは1人考える。

アバター
2009/11/01 17:37
ネットで小説を読めば、読む時簡に困らないかも(笑)
アバター
2009/11/01 14:14
凄いです。
私にはこんな長文は書けないです。
相当本を読んでいるからこそこんなに書けるんですね。
短い詩で精一杯です。(^▽^;)
アバター
2009/11/01 10:29
おほwww
アバター
2009/11/01 06:51
ネット中毒www
同じくです。
読んだとしてもネット小説w
あるいは青空文庫で古い小説読んだりしてます。

凄いな~
オリジナル物書いてたんですね!
ここまでちゃんと書いた事ないです~
アバター
2009/11/01 00:14
これで一部抜粋って凄い。。。
全部だったら凄い長編ですね
アバター
2009/10/31 23:00
なるほど(^-^)
あらっ、
↓ 先客ありね♪
私も続きっていうか、
結末が気になりますw
洋画とかでも後半だけ見ても平気な人なんですw
アバター
2009/10/31 20:50
昔、小説書いていたんだね~
私は、文才がないので無理だけど・・・
すごいね!!
結構、続きが気になったりしますが・・・



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