Nicotto Town


ガラクタ煎兵衛かく語りき


ひとまず

放埓の章


  団子坂にて(坂での眩暈)

 家を出た。大学を放棄した。親から脱出した。夢しか無かった。生涯自らの好物と目指す、生物学の講義は全て授かった。動物形態学とか、ああ、今となると正確な名称は思い出せないが、植物、動物、ウイルス、系統樹、細胞生理学、代謝、遺伝学、生態系(エコロジー...

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時雨の章



空蝉橋にて(爪の汚い女)
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 最終の山手線内回りで大塚駅に帰り着く。疲れている。北口から出て左の方向を...

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JAPAN RISING その後②


 龍一と箭兵衛は二人(一人と一匹)で住む小屋を作り上げた。それぞれの個室も設け、最低限のプライヴァシーは尊重された。
 だがその日、うかつな事に、箭兵衛は昼食の用意が出来たことを知らせに、ノックもせずに龍一の部屋を開けた。


 一匹のドラゴンが震えながら、いや、細振...

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山柳よう子(やまやぎ・ようこ)


 今もどこかに(多分)生存している女性ドラマー(のはず)だ年齢不詳、かつ面(顔)が詳細に割れて(知られて)いないだから追いかけようも無く、調べようも無く、ツキウサギよりも知られていない所詮、wikipediaは、覚悟を決めた存在からはフリーでいられるツールに過ぎない
 彼女は理...

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JAPAN RISING その後


 「なあ、お前は男なんだろう?」箭兵衛は、そもそもの疑問を龍一に投じた。
 龍一は人型の形態で、札幌黄を頬張りながら、わざとじらした。「どーっちだと思う?」明らかに機嫌が良く、楽しんでいた。生命感に満ち溢れていた。

 場所は新日本大陸の、カリフォルニアに近い、復興途...

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