トランプ「日本が米自動車工場に4兆円投資」
- カテゴリ:その他
- 2019/04/29 06:10:06
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20190428-OYT1T50175/
トランプが関税で保護貿易を進める一方で、アメリカ自動車産業を活発化させて経済を発展させようと画策している。
アメリカの自動車会社と言えばビッグ3のゼネラルモーターズ、フォードモーター、クライスラーだが
クライスラーは倒産してフィアット傘下になった。
ゼネラルモーターズも2009年に一回倒産したが今は持ち直したらしい。
この様にアメリカ自動車産業は衰退している。
1970年台以降のジャパンバッシングに端を発するアメリカ自動車産業の保護を目的とした関税導入で、ビッグ3はアメリカ国内の販売実績を回復させたように思う。
ピックアップトラックやマッスルカーなどの大型自動車を作る以外に能がないアメリカ自動車産業は技術革新に無関心だったのか燃費が良い小型車を開発する能力が欠如していた。
そして大型車以外を生産できないビッグ3の欠陥は今でも健在であり自動車輸出で利益を上げられない企業体質を改善しようともしていない。
2004~2008年の第三次オイルショックでガソリン価格が上がると消費者は日本車などの低燃費自動車に頼る。
大型車しか作れないアメリカの自動車産業自体の欠陥を顧みず、米労働者によって「日本が悪い」というジャパンバッシングばかりが報道を賑わせた。
トランプの脳はそういう考えしかなかった。
トランプは政治家ではなく、経営者であり1970年以降のジャパンバッシングのノリでしか貿易を考えていなかった。
だから関税を上げることで保護貿易を再燃させたのだろう。
外国からの輸入を止めればアメリカは豊かになる、という硬直した考えは72歳の年寄りにはありがちな事だ。
安倍総理はアメリカに「自動車工場で4兆円投資する」と約束した?らしいが保護貿易真っ盛りの、輸出がまるで駄目なアメリカ本土に自動車工場を増やしたらどうなるかは経営者でなくとも分かるだろう。
そもそもアメリカの人件費が高いから高い自動車しか作れないので輸出が伸びない、という根本原因を全く考えずに工場増設では日本の自動車業界までビッグ3と共倒れになるだけではないか。
先進国に自動車工場を作るな、という話もある。
実際、オーストラリアには自動車工場が一つもないが、この原因は人件費の高騰である。
アメリカに自動車工場を増やせば増やすほど赤字になり日本経済が傾いていくのだが、安倍総理はトランプの要求に何でもハイハイと気前よく答えすぎる。
アメリカの景気が衰退したら、日本の自動車産業は壊滅的な打撃を受けるだろう。
鉄鋼製品の関税を上げたので現在、アメリカの自動車会社は高い鉄鋼製品を仕入れて自動車を製造している。
つまりアメリカで生産した自動車はどこの国よりも高く売る必要がある。
ところが高い自動車は外国でも売れない。
結果的に、アメリカの自動車会社は国際競争力を失う。
そんな国に日本が必死になって自動車工場を建てたら共倒れは必至。
ロシアのプーチン、中国の習近平も健在。
北朝鮮の金正恩は若手だろう。
この様に日本の敵は実力と若さを兼ね備えている。