マタンゴの帰還
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/03/19 11:40:00
-------承前-------
小説の方は案外あっさりと読めた。登場人物が3人(うち1人はキノコに侵されている)だけの小品で、悲惨と思われる外観についての記述は無い。
読んでみて一番思ったのは、この短いエピソードを膨らませて一編の映像作品に仕上げてみたいという欲求は自然のものだっただろう、ということだ。『さあ、創ってください、扉を開ける鍵はここにあります。あとはあなたのイマジネーション次第ですよ』、と思わせる作品だ。
収録してあったVHSテープもすぐに見つかった。録画した瞬間に安心して、ラベル付けをした後、長らくしまっていたものだ。
CMも含めて1時間40分程度。北海道のローカル局TVH(テレ東系)で2003年8月2日放送とある。同じテープ内には「エイリアン」と「踊る大捜査線歳末特別警戒スペシャル(再放送)」が入っている。
主な感想。
① 昭和38年公開の東宝映画。併映は加山雄三主演の「ハワイの若大将」。両者とも”若者とヨット”というモチーフで、そのギャップが激しすぎる。加山側から文句は出なかったのだろうか。
② 冒頭のクレジットに、翻案-星新一-福島正実としっかり表示されている。ホジスンの名も。
③ 突っ込みどころ満載の構成。漂流してやっとたどり着いたはずなのに船長帽や派手な帽子をかぶっている。同様に色々着替えている。不自然な科白。
④ 後の特撮物では主役級の佐原健二が最後までサングラスをはずさない悪役で好演。水野久美の悪女ぶりもいい。
⑤ もちろん特撮監督は円谷英二。低い製作費で苦労しただろう。
こんなところか。ここで告白。
10代からずうっとこの「マタンゴ」に関する漠然とした憧れに近いものを感じていた。なんか訳わかんないもの、或いは表舞台には出てこないが、ことあるごとにその記述にぶち当たる、そんなひとつのキーワードになっていた。
今こうして全貌がわかった。後回しにしていたものの一つが終わったようだ。軽い喪失感と安堵を同時に覚えている。
A級よりB級です。
B級好きな私には、垂涎の作品です☆☆
見た後なら余計に楽しめると思います♪
そして更にまた続編を見たくて仕方がなくなった自分がココに…;
マタンゴに惹かれてこちらへ・・・・・、
ということは蓋し稀有な邂逅と申せましょう。 ← ^_^;
吉村達也さんの本は知りませんでした。
教えてくださってありがとうございます。メモメモ
DVDが早く出ることを祈っております。
その時はどうぞ怖がったり、突っ込んだりしてください。^^
「マタンゴ 最後の逆襲」でした。失礼しました;
マタンゴ、なんでしょう…何故か惹かれるんですよね…。
W・H・ホジスンのマタンゴの原案になった小説は、
「夜の声」というホジスンの短編集で読みました。
邦画の方は未所持なので(テープで取ってあったなんて羨ましいです;)、現在、
東宝特撮映画DVDコレクションで発売される日を今か今かと心待ちにしております。
吉村達也の小説「マタンゴの逆襲」も結構面白かったと思うのですが、どうでしょう?
もう既に読まれていたらすみません;